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システム開発の費用相場は?規模別の総額と1人月の単価【2026年】

更新日 2026年11月01日
システム開発の費用相場は?規模別の総額と1人月の単価【2026年】

「見積もりで1,000万円と言われたが、高いのか安いのか判断できない」。「稟議に出す予算の上限を、何を根拠に決めればいいか分からない」。システム開発の費用を調べ始めるきっかけは、このような状況から生まれます。

システム開発の費用は、小規模なシステムで50万〜300万円、ほかのシステムとつなぐ中規模のシステムで300万円からが相場です。総額は、エンジニア1人が1か月働く金額(人月単価)に、人数と期間を掛けて決まります。この記事では、規模と種類ごとの費用、1人月の単価、開発したあとの保守費用、見積もりの確かめ方を解説します。

依頼先の選び方と各社の導入事例は、システム開発会社おすすめ17選にまとめています。

この記事に出てくる金額は4種類あります。「相場」「目安」と書いた金額は、編集部が複数の公開情報を比べて整理した目安です。「調査では」と書いた金額は、一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「ソフトウェア・メトリクス調査2025」の数字を引いています。「公開されている料金」と書いた金額は、開発会社が公式サイトに出している料金をそのまま抜き出したもので、1つの金額は1社の1つのプランの料金です。「編集部が調べた範囲では」と書いた金額は、相場としてまとまらない1つの例です。会社ごとの料金は、4章「システム開発会社が公開している料金」の表にまとめています。

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1. システム開発の費用相場

システム開発の費用は、小規模なシステムで50万〜300万円、中規模のシステムで300万円からが相場です。この章では、規模ごとの相場、費用の内訳と工程ごとの配分、1人月の単価から総額を計算する方法、開発会社が公開している料金の例を順に紹介します。

システム開発の費用相場(規模別)

規模ごとの費用の相場は、次の表のとおりです。規模は、システムが持つ機能の数と、ほかのシステムとつなぐかどうかで分けています。

規模どんなシステムか費用の相場
小規模Excelで行っていた業務をWebブラウザで行えるようにするシステム、単機能のWebシステム、簡易的な社内業務ツール50万〜300万円
中規模複数の機能を持つWebシステム、会計ソフトやグループウェアとデータを連携させるシステム300万円から

中規模のシステムの上限は、編集部が調べた範囲では1,000万円とする例でした。会社の基幹業務を担うシステムや、複数のシステムをつなぐ大規模な開発は、編集部が調べた範囲では1,000万〜5,000万円の例があり、1億円を超える例もあります。大規模な開発ほど、データの移行や、会計・人事などのシステムとの連携、全社で使う前提のセキュリティ要件が加わり、費用が上がります。

費用の内訳と工程ごとの配分

システム開発の費用の7〜8割ほどは、エンジニアの人件費です。残りは、サーバーやソフトウェアのライセンス、開発用の機器などの諸経費です。人件費は、要件定義(作るシステムの機能や条件を決める工程)から設計、実装、テスト、本番への移行までの工程に配分されます。開発会社が公開している配分の例では、要件定義と基本設計に10〜20%、詳細設計と実装に40〜60%、テストに10〜25%を充てています。費用を抑えたいときも、要件定義とテストの工程は削らないのが原則です。

1人月の単価と、総額の計算のしかた

システム開発を外注する1人月の単価は、業界団体の調査ではスクラッチ開発で96万円でした。スクラッチ開発は、既製のソフトを使わずにゼロから作る開発です。JUASの「ソフトウェア・メトリクス調査2025」が、外注コストの記載があるスクラッチ開発99件から計算した加重平均単価(プロジェクトの大きさで重みを付けた平均の単価)です。同じ調査では、パッケージ(市販の業務ソフト)を使った開発39件の加重平均単価は144万円でした。

総額は「1人月の単価×人数×期間」で計算します。エンジニア2人が3か月開発する場合は6人月なので、1人月96万円で計算すると576万円です。この計算は、調査の単価を使った編集部による一例です。職種ごとの単価は、編集部が調べた範囲では、プロジェクトマネージャーを月100万〜150万円、経験3年未満のエンジニアを月40万〜70万円とする例があります。

調査では、工数が10人月未満のプロジェクトの外注コストの平均は850万円、50人月未満は2,951万円でした。調査の対象は、情報システムの開発と保守に取り組んできた企業のプロジェクトです。10人月を超える開発では、工数の大きさによる単価の差は小さかったと報告されています。

工数の区分件数工数の平均外注コストの平均
10人月未満6件5人月850万円
50人月未満23件31人月2,951万円
100人月未満22件70人月7,570万円

出典:一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会「ソフトウェア・メトリクス調査2025【ガイドブック】」(2025年4月)。表は、調査の工数の区分のうち100人月未満までを抜粋しました。100人月を超える区分は、大企業の基幹システムのような規模の開発です。

公開されている料金の例

相場と調査の数字に加えて、実際の料金をつかめるように、4章で紹介する開発会社の公式サイトから公開されている料金を抜粋しました。表の1行は、1社の1つのプランの料金です。作りたいものと頼み方が自社に近い行を見ると、見積もりを取る前の目安になります。

頼む範囲プランの中身公開されている料金
アプリの新規開発予約アプリの開発(参考の料金例)。開発期間4〜10か月400万〜1,200万円
アプリの新規開発マッチングアプリの開発(参考の料金例)。開発期間6〜12か月600万〜2,500万円
アプリの新規開発コア機能を実装する最小限のプロダクト(MVP)の開発。開発期間3〜6か月約1,000万〜3,000万円
海外のエンジニアに月額で頼むベトナムのバックエンドエンジニア(経験2〜3年程度を想定した目安)月額26万円
開発したあとの保守月15時間までの運用保守。別に初期費用20万円〜月額10万円〜

表の金額は、同じ「システム開発」でも頼み方が違う料金です。1回の開発の費用として示されているのはアプリの新規開発の3行で、エンジニアと保守の行は1か月あたりの料金を示しています。開発の費用とは別に、開発したあとの保守の費用がかかります。税込・税抜は各社の公式サイトの表記のままです。アプリの新規開発だけの費用を詳しく知りたいときは、アプリ開発にかかる費用の目安と内訳で解説しています。

2. 種類別の費用

作るシステムの種類によっても、費用は変わります。ページの更新を中心にしたCMSは100万〜300万円、予約システムは300万〜2,000万円が相場です。そのほかの種類は、編集部が調べた範囲の例として金額を紹介します。どの種類も、機能の数と、ほかのシステムとの連携の有無で金額が上下します。

CMS(ホームページの更新の仕組み)

CMSは、ホームページの記事やお知らせを、社内の担当者が管理画面から更新できるようにするシステムです。ページの更新を中心にした簡易的なCMSの費用の相場は100万〜300万円です。作るページの数や、権限の管理、検索の機能が増えるほど金額は上がります。

予約システム

予約システムの費用の相場は300万〜2,000万円です。予約を受け付ける機能を中心にした小さなシステムでは、編集部が調べた範囲では100万〜800万円の例もあります。決済、リマインドの通知、複数の店舗の管理を加えると金額が上がり、旅行の予約システムのように機能が多いものは、1,000万円を超える例があります。

ECサイト

ECサイトの費用は、編集部が調べた範囲では200万〜1,000万円の例でした。ECサイトの仕組みを借りる方法や、既製のパッケージを使う方法なら、ゼロから作るより金額は低くなります。在庫の連携、ポイントや会員の連携、複数の店舗の管理を加えると費用が上がります。

マッチングシステム

利用者どうしをつなぐマッチングシステムは、編集部が調べた範囲では500万〜2,000万円の例があります。チャット、決済、評価、おすすめを表示する機能を加えるほど、金額は上がります。

業務システム(在庫・受注・販売管理など)

在庫・受注・販売の管理など、1つの業務に絞った業務システムの費用は、編集部が調べた範囲では100万〜500万円の例でした。複数の部署の業務をまたぐと、1章の中規模(300万円から)にあたります。部署をまたぐ承認の流れや、基幹システムとの連携を加えたものは、編集部が調べた範囲では1,000万円を超え、数千万円になる例があります。

3. 契約の形と払い方の違い

システム開発の契約は、作る範囲と費用を先に決めて払う形と、エンジニアが働いた分を払う形に分かれます。民法では、仕事の完成に対して報酬を払う契約が「請負」(第632条)で、法律行為でない事務の処理を任せる契約が「準委任」(第656条)です。システム開発の準委任契約では、エンジニアが稼働した時間や期間に応じて費用を払います。枠の中の金額は、開発会社が公開している1つのプランの料金の例です。

システム開発の3つの契約の形
  • 請負(一括見積もり)は、作る範囲と費用を先に固定する契約です。開発会社が完成に責任を持つため、仕様を途中で変えると追加の費用と期間が必要になります
  • 準委任(人月で払う形)は、エンジニアが稼働した期間に応じて費用を払う契約です。準委任型の事例を公開している会社には、スクラムマスターや開発者などからなるアジャイル開発(短い期間で作って見直す進め方)のチームを、3.5人から丸ごと提供するサービスがあります。公開されている料金では、このチームの継続的な開発が月額1,200万円〜です
  • 請負と準委任を組み合わせる形は、基本の機能を一括で、追加の機能を稼働の分で払う契約です。最初の開発は範囲と費用を決めて一括で払い、リリース後の改善は月額のチームに頼むと、最初の開発の予算を確定したまま、仕様の変更にも対応できます

作る範囲と機能を最初に書き出せる開発は、請負で費用を固定するのが向いています。新しいサービスのように、使いながら機能を決めていく開発は、準委任で期間ごとに払う形が候補です。準委任は費用の上限が先に決まらないので、月ごとの予算の上限と、作業の報告の頻度を契約の前に決めておくとスムーズです。海外のエンジニアのチームを月単位で確保するラボ型には、準委任契約と明記して提供している会社があります。

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4. システム開発会社が公開している料金

システム開発会社が公開している料金は、保守の月額、アプリの開発費、チームやエンジニアの月額と、種類が分かれます。システム開発会社おすすめ17選、受託開発おすすめ11選、オフショア開発おすすめ14選で紹介している会社のうち、公式サイトで開発や保守の料金を公開している会社を比較しました。保守を月額10万円〜で公開している会社と、開発のチームを丸ごと提供するサービスを月額1,200万円〜で公開している会社があります。料金の種類が開発費・月額・保守と違うため、金額だけでは比べられません。見積もりは、作るものと頼む範囲をそろえて取るのがおすすめです。

サービス名料金の種類公開されている料金
BIPROGY(アジャイルチーム 開発サービス)スクラムマスターや開発者などからなるアジャイル開発のチームを、3.5人から丸ごと提供するサービスの料金(開発準備は一括、継続的な開発は月額)開発準備サービス(3.5人~)の
開発準備 標準メニュー 1,900万円~/一括
継続的開発サービス(3.5人~)の
継続的開発 標準メニュー 1,200万円~/月
カスタム基盤の設計支援、開発者の追加、PO補佐の増強は個別見積
GeNEE(システム運用保守「ホッシュ」)保守の月額(稼働時間つき)ライトプラン 10万円/月~(稼働時間15時間/月)
スタンダードプラン 20万円/月~(30時間/月)
プレミアムプラン 30万円/月~(45時間/月)
初期費用はいずれも200,000円~。最短契約期間は3カ月~
Pentagon(新規アプリ開発)アプリの初期開発費用の参考の料金例(開発期間つき。要件や開発規模で変動)マッチングアプリ 6〜12ヶ月 600〜2,500万円
SNSアプリ 5〜10ヶ月 600〜1,800万円
教育系アプリ 4〜10ヶ月 400〜1,500万円
店舗アプリ 4〜10ヶ月 300〜1,400万円
地図アプリ 5〜11ヶ月 600〜1,500万円
予約アプリ 4〜10ヶ月 400〜1,200万円
配信アプリ 10〜16ヶ月 1,500〜3,000万円
ビデオ通話アプリ 5〜11ヶ月 600〜1,500万円
AI搭載アプリは公式サイトでご確認ください
ゆめみ(アプリ開発支援)アプリ・システム開発の費用の目安(開発期間つき)MVP(最小限のプロダクト)開発
約1,000万円〜3,000万円・3ヶ月〜6ヶ月
中規模アプリ・システム開発
4,000万円〜8,000万円・6ヶ月〜12ヶ月
大規模・エンタープライズ開発
8,000万円〜数億円・9ヶ月〜2年以上
オルグローラボ(ラボ型オフショア開発)ベトナムのエンジニアの月額の目安マークアップエンジニア 200,000円
フロントエンドエンジニア 240,000円
バックエンドエンジニア 260,000円
(月額。経験年数2〜3年程度のエンジニアを想定した目安)
初期費用はキャンペーン中0円
契約時に保証金を預かり、
契約満了時に全額返金

※並びは順不同です。税込・税抜は各社の公式サイトの表記のままで、表記の無い料金はそのまま載せています。確認日は記事末尾の注記にあります。

各社の特徴と導入事例は、上の3つの記事で1社ずつ紹介しています。

5. 費用を左右する要素

同じような機能のシステムでも、見積もりの金額は開発会社と条件によって開きます。編集部が調べた範囲では、見積もりの金額が2倍、3倍と開いた例も見られました。見積もりの金額は、主に次の6つで変わります。

システム開発の費用を左右する6つの要素
  • 要件があいまいなほど、費用は上がります。要件定義が足りないまま始めると、仕様の変更や手戻り(作り直し)で開発期間が延び、その分の人件費が増えます。JUASの調査では、実際の工期が標準的な工期を超えたプロジェクトが全体の49%、50人月未満のプロジェクトでは56%でした
  • 機能の数が増えるほど、工数と費用は上がります。複数の決済方法、SNSのアカウントでのログイン、おすすめを表示する機能、多言語への対応は、加えるごとに費用が上がる機能の例です
  • 開発の体制と、エンジニアの単価で金額が変わります。元請けから2次請け、3次請けと再委託が重なると、元請けの管理の費用が見積もりに加わる場合があるため、実際に開発するのがどの会社のエンジニアかを確認すると金額の根拠が分かります
  • ゼロから作るか、既製の仕組みを使うかで、初期の費用が変わります。パッケージやSaaS(インターネット経由で使う既製のサービス)で対応できる業務は、ゼロから作る部分を絞ると開発の工数を減らせます
  • ほかのシステムとの連携と、データの移行が加わると費用が上がります。会計や人事のシステムとつなぐ開発や、古いシステムから大量のデータを移す作業は、見積もりの中で別の項目として確認するのがおすすめです
  • 求める品質とセキュリティの水準が上がると、テストの費用が増えます。スマートフォン・タブレット・PCのように対応する端末が多い開発も、端末ごとの確認が増えて費用が上がります

費用を抑える方法

費用を抑えるときは、品質に関わる工程を削るより、作る範囲と作り方を見直す方が効果があります。

  • 最初は必須の機能に絞って作ります。使いながら機能を足すMVPの進め方なら、最初の開発の工数を小さくできます
  • 決済や地図、メッセージの配信などは、既製のサービスとの連携で済ませます。ゼロから作る部分が減るため、開発の工数を抑えられます
  • 誰が・何を・どうしたいかを書き出してから依頼します。要件がはっきりしていると、開発会社が予備の費用を見積もりに乗せる理由が減ります
  • 3社ほどに同じ条件で見積もりを頼みます。工程ごとの金額を並べて比べると、高い工程と安い工程が分かります
  • 国や自治体の補助金の対象になるかを調べます。対象や上限の額は公募ごとに変わるため、公募の要領で確認するのがおすすめです

6. 作り方と依頼先による費用の違い

作り方による費用の違いは、調査ではスクラッチ開発の外注の人月単価が96万円、パッケージを使った開発が144万円でした。パッケージを使った開発は、人月単価が高く出ても、作る部分が少ないため工数を減らせます。依頼先には、国内の開発会社のほか、海外の拠点で開発するオフショア開発があります。表の金額は、調査の数字と、開発会社が公開している1つのプランの料金です。

作り方・依頼先頼める範囲費用の目安向いている会社
スクラッチ開発を開発会社に頼む自社の業務の流れに合わせた、ゼロからのシステム開発調査では、外注の人月単価は96万円市販のパッケージでは
業務の流れに合わない会社
パッケージを使った開発を頼む市販の業務ソフトを、自社の業務に合わせて設定し、足りない部分を開発する調査では、パッケージを使った開発の人月単価は144万円今の業務の進め方を、
パッケージの標準の機能に
合わせて変えられる会社
SaaSやローコードを使う既製のサービスや、少ないプログラミングで画面を作れる開発基盤(ローコード)を使い、足りない部分の画面や連携を作る月額の利用料と、設定や連携の費用画面や帳票の作り込みが少なく、
すぐに使い始めたい会社
オフショア開発を頼む海外のエンジニアのチームによる開発公開されている料金では、ベトナムのバックエンドエンジニアが月額26万円開発の仕様を文書で伝えられ、
3か月以上チームを
続ける予定の会社

オフショア開発は人件費を抑えられる一方、言葉や商習慣の違いを埋めるための通訳や、ブリッジSE(日本側と海外のチームの橋渡しをするエンジニア)の費用がかかることがあります。ラボ型のオフショア開発には、最低3か月からの契約としている会社があります。オフショア開発の会社と国別の単価は、オフショア開発おすすめ14選で、新しいサービスを小さく作り始めたい会社に向けた開発会社は、受託開発おすすめ11選で紹介しています。

7. 開発したあとの保守費用

システム開発の保守費用は、年間で開発費の15〜20%が目安です。開発費が1,000万円のシステムなら、年150万〜200万円、月にならすと12.5万〜約16.7万円になります。15〜20%は開発会社が保守費用の目安として示している比率で、国や業界団体の調査で確かめた数字ではありません。編集部が調べた範囲では、24時間の対応が必要なシステムや基幹システムで、この目安を上回る例があります。

保守費用に含まれる作業

保守費用の中身は、システムを止めずに使い続けるための作業です。主な作業は次の6つです。

  • 監視は、システムの稼働を見張る作業です。サーバーの負荷や空き容量に問題がないかも確かめます
  • 障害対応は、システムを元の状態に戻す作業です。システムが止まったときや不具合が出たときに、原因を調べて復旧させます
  • 定期的な更新は、ソフトを新しい版にする作業です。サーバーの基本ソフトや、システムが使う部品(ライブラリ)、証明書を更新します
  • 問い合わせ対応は、利用者からの連絡に答える作業です。使い方の質問や、動きがおかしいという連絡に対応します
  • 軽微な改修は、小さな修正をする作業です。画面の文言の変更や項目の追加などが入ります
  • インフラとライセンスは、使い続けるための利用料です。サーバーやクラウドの利用料と、有料のソフトの利用料を払います

開発費ごとの保守費用の試算

年間で開発費の15〜20%として、開発費ごとの保守費用を計算しました。この表の金額は、目安の比率を使った編集部の計算です。

開発費年間の保守費用月にならした金額
300万円45万〜60万円3.75万〜5万円
500万円75万〜100万円6.25万〜約8.3万円
1,000万円150万〜200万円12.5万〜約16.7万円
3,000万円450万〜600万円37.5万〜50万円

公開されている保守のプランには、月15時間までの運用保守を月額10万円〜とし、初期費用を20万円〜としている例が見られました。稼働時間が決まったプランの月額は、開発費が小さいシステムでは、比率で計算した金額を上回る場合があります。保守の契約は、毎月一定額を払う月額固定型、作業した時間に応じて払う時間課金型、事前に買った作業枠を使うチケット制に分かれます。月額固定型は予算を立てやすい一方、使わない月も費用がかかるので、月の作業時間が余ったときと超えたときの扱いを契約の前に聞いておくと安心です。

8. 社内でエンジニアを雇う場合との比較

システムエンジニアの平均年収を12で割ると、給与だけで月約48万円です。月約48万円は、スクラッチ開発の外注の人月単価96万円の約半分にあたります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、「システムエンジニア(受託開発)」が入る職業分類の平均年収は578.5万円です。令和7年賃金構造基本統計調査をもとにした職業分類の平均の数字で、1人を雇ったときの金額そのものではありません。下の表の「調査では」は JUAS の数字です。

頼み方月の費用の目安良い点費用のほかにかかるもの
システムエンジニアを雇う約48万円(平均年収578.5万円を12で割った額)開発の知識が社内に残り、改善を毎月続けやすい社会保険料の会社負担、
採用の費用と期間、
開発の無い月の人件費
開発会社に外注する調査では、スクラッチ開発で1人月あたり96万円設計やテストなど、複数の役割の人をまとめて頼める要件の整理、見積もりの比較、
契約が終わったあとの
知識の引き継ぎ

1時間あたりで比べると、平均年収578.5万円を12か月と job tag の月の労働時間159時間で割ると、約3,000円です。外注の人月単価96万円を159時間で割ると、1時間あたり約6,000円です。単価だけを見ると、雇う方が安く見えます。一方、1つのシステムを作るには、要件定義・設計・開発・テスト・進行の管理と、複数の役割の人が必要です。開発が数か月で終わる会社は、外注で足ります。システムの改善を毎月続ける会社は、社内のエンジニアを雇い、足りない工程を外注する形が候補です。

何社も調べて、比べる。その手間に。ジツゾウの独自AIで発注先探しをもっとラクに。候補探し・比較・信頼性の確認を、独自AIでまとめて支援。発注先探しを相談する

9. 見積もりが妥当か確かめる7つのこと

見積もりが妥当かは、総額よりも、何にいくらかかるかの内訳で判断します。同じ1,000万円でも、含まれる工程と前提の条件が違えば、比べる意味がありません。見積もりを受け取ったときは、次の7つを確かめると判断しやすくなります。

  1. 工程ごとの内訳が分かれていると、ほかの会社と比べやすくなります。要件定義、設計、開発、テスト、移行の金額を項目ごとに並べると、どの工程で金額が開いているかが分かります
  2. 人月の数と単価が書いてあれば、単価の高さを判断できます。総額を人月の数で割ると1人月の単価が分かるので、調査のスクラッチ開発の外注の人月単価96万円と比べると、高いか安いかの目安になります
  3. 見積もりの前提の条件が、自社の要望と合っていることが大事です。使う技術、対応する端末、利用する人数、つなぐシステムが前提に書いてあると、条件の違う見積もりを並べて比べる失敗を防げます
  4. 保守と運用の費用は、開発の費用と分けて書いてもらうと総額が見えます。保守費用は年間で開発費の15〜20%が目安なので、5年使う予定なら、開発費に保守の5年分を足した総額で比べると判断しやすくなります
  5. 仕様を変えたときの費用の扱いは、契約の前に決めます。追加の費用になる条件と、変更を承認する流れが見積書か契約書に書いてあると、あとからの追加の請求で予算を超えずに済みます
  6. 「一式」で書かれた項目は、中身を書き出してもらうのがおすすめです。「設計・開発一式」のような書き方では作業の範囲が分からないため、機能や画面の一覧を添えてもらうと、範囲の抜けに気付けます
  7. 3社ほどに、同じ依頼の書類を渡して見積もりを取ると比べやすくなります。作りたいシステムの目的、必要な機能、予算の上限、稼働させたい時期を1つの書類にまとめて渡すと、各社が同じ前提で見積もります

料金のほかに見ておく点(作りたいシステムと同じ種類の事例があるか、会社の大きさと開発の大きさが合うか、稼働したあとの体制)は、システム開発会社の選び方にまとめています。

10. システム開発の費用に関するよくある質問

システム開発は最低いくらから頼めますか?

小規模なシステムの相場は50万〜300万円です。Excelで行っていた業務をWebブラウザで行えるようにする程度の開発が、この価格帯の目安です。機能が増えたり、ほかのシステムとつないだりすると、300万円を超えることがあります。

社内で使うWebシステムを作る費用はいくらですか?

ほかのシステムとつなぐ中規模のWebシステムなら、300万円からが相場です。上限は、編集部が調べた範囲では1,000万円とする例があります。ログインと権限の管理、集計、外部のサービスとの連携が加わるほど、金額は上がります。

スクラッチ開発とパッケージを使った開発では、費用はどう違いますか?

調査では、外注の人月単価はスクラッチ開発で96万円、パッケージを使った開発で144万円でした。パッケージを使った開発は単価が高く出ても、作る部分が少ないため、工数を減らせます。今の業務の進め方をパッケージの標準の機能に合わせて変えられるかが、どちらを選ぶかの分かれ目になります。

要件定義と基本設計には、開発費の何%がかかりますか?

開発会社が公開している配分の例では、開発費の10〜20%です。10〜20%を掛けると、1,000万円の開発なら100万〜200万円になります。要件定義の費用を削ると、あとの工程で手戻りが起きて総額が上がりやすくなります。

システム開発の費用は、資産と費用のどちらで処理しますか?

ソフトウエアは無形固定資産にあたり、自社で使うものの耐用年数は5年です。国税庁のタックスアンサー「No.5461 ソフトウエアの取得価額と耐用年数」に、減価償却資産(無形固定資産)として載っています。自社の開発費をどう処理するかは契約の内容と金額で変わるため、顧問の税理士に確認するのがおすすめです。

11. まとめ

システム開発の費用は、小規模なシステムで50万〜300万円、中規模のシステムで300万円からが相場です。総額は1人月の単価に人数と期間を掛けて決まり、業界団体の調査ではスクラッチ開発の外注の人月単価は96万円でした。開発したあとは、年間で開発費の15〜20%を目安に保守費用がかかります。

自社の金額を知るには、作りたいシステムの種類、ゼロから作るか既製の仕組みを使うか、必要な人数と期間の3つを整理してから、3社ほどに同じ依頼の書類で見積もりを取るのが近道です。届いた見積もりは、工程ごとの内訳と、保守まで含めた5年の総額で比べると、金額の差の理由が分かります。依頼先の比較はシステム開発会社おすすめ17選にまとめています。予算の上限を決めるときの材料にしてみてください。

何社も調べて、比べる。その手間に。ジツゾウの独自AIで発注先探しをもっとラクに。候補探し・比較・信頼性の確認を、独自AIでまとめて支援。発注先探しを相談する