ひとり情シスの支援は外部に頼める?退職への備えと月額の例

この記事を読むと分かること
「半年から1年程、一人で運用していた時期がありました。その時はトラブルがあるたびに障害切り分けを行って、取扱説明書や過去のドキュメントを遡る作業が多く、障害対応に多くの時間を費やしていました」。「担当者の退職が決まった際、社内に情シス領域を引き継げる人員がいなかった」。1つ目は社員が約90名の会社でITの運用を担当している方の言葉で、2つ目は情シスの担当者が退職した会社のコーポレート部門の方の言葉です。ひとり情シスの会社が外部の支援を調べ始めるきっかけは、このような状況から生まれます。
ひとり情シスは、社内の情報システムの業務を1人の担当者が担っている状態です。この記事は、ひとり情シスの会社の経営者の方と管理部門の方に向けた内容です。ひとり情シスの会社が外部に頼める支援は、定型の作業を任せる頼み方、相談と作業を同じ契約で頼む頼み方、運用の全体を任せる頼み方の3つに分かれます。社内の担当者を残したまま、手が回らない業務から外に出す頼み方もできます。公開されている料金では、月8時間までの問い合わせ対応とPC50台までのサポートで月額40,000円(税抜)のプランがあります。1日1時間の定常業務に対応するプランを、月額120,000円(税抜)で公開している会社もあります。
各社の導入事例と選び方は、情シスアウトソーシングのおすすめ11選にまとめています。
この記事に出てくる金額は2種類あります。「相場」と書いた金額は、編集部が複数の公開情報を比べて整理した目安です。「公開されている料金」と書いた金額は、情シスアウトソーシングの各社が公式サイトに出している金額で、1つの金額は1社の1つのプランか提供例の料金です。会社ごとの料金は、7章「ひとり情シスの会社が頼みやすい情シスアウトソーシング7社」の表にまとめています。

1. ひとり情シスを外から支える3つの頼み方

ひとり情シスの会社が外部に頼む形は、定型の作業を任せる、相談と作業を同じ契約で頼む、運用の全体を任せるの3つに分かれます。定型の作業を任せる頼み方と、相談と作業を同じ契約で頼む頼み方は、社内の担当者を残したまま契約できます。担当者の時間を何に使いたいかを先に決めると、どの頼み方が自社に合うかを判断できます。
| 頼み方 | 頼める業務 | 公開されている料金の例 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 定型の作業を任せる | 社員からの問い合わせ対応、PCの初期設定、アカウントの発行と停止、IT資産の管理 | 定常業務に1日1時間対応するプランを月額120,000円(税抜)で公開している会社がある | 担当者が 問い合わせと PCの設定に 追われている会社 |
| 相談と作業を同じ契約で頼む | 問い合わせ対応に加えて、IT運用の相談、機器やツールの選定の相談、定例の打ち合わせ | ヘルプデスク月8時間まで・PC50台までで、IT運用の相談を含むプランを月額40,000円(税抜)で公開している会社がある | 機器やツールの 選定を担当者が 1人で決めている 会社 |
| 運用の全体を任せる | 手順書と構成図の作成、セキュリティの整備、問い合わせ対応、PCの初期設定、新しいIT企画の相談 | 約100名の会社に3名体制で対応する提供例を月額600,000円で公開している会社がある | 担当者の退職が 決まり、引き継ぐ 社員がいない会社 |
「作業は社内でやるので、相談相手だけがほしい」という会社もあります。今回比較した11社では、相談は単体のプランではなく、問い合わせ対応などの作業を頼む契約の中に含まれています。相談相手がほしい会社は、月額に相談が含まれるプランか、契約した時間を相談にも使えるサービスから探すのがおすすめです。
2. 外に頼める業務と、社内に残す業務
ひとり情シスの会社は、問い合わせ対応、PCの初期設定、アカウントの発行と停止を外部に頼めます。手順書の作成まで頼むと、手順と設定の記録が文書で残ります。ITに何をいくら使うかを決める仕事は社内に残り、管理者のアカウントと契約の名義も自社で持つのがおすすめです。
外に頼める業務
- ヘルプデスク。社員からのPCやソフトウェアの質問に答え、不具合の原因を切り分けます
- PCの初期設定(キッティング)。入社する社員のPCを設定し、業務に必要なソフトウェアを入れます
- アカウントとIT資産の管理。入社と退社に合わせてアカウントを発行・停止し、PCとライセンスの台帳を更新します
- ネットワークとサーバーの運用・保守。機器を監視し、障害が起きたときに対応します
- セキュリティ対策。ウイルス対策ソフトの導入と運用、更新プログラムの適用を担当します
- 手順書と構成図の作成。担当者だけが知っている作業の手順と、機器のつながりを文書にします
月額が低いプランは問い合わせ対応が中心で、PCの初期設定やアカウントの管理はオプションになっている例があります。頼みたい業務がプランに入っているかを、見積もりの前に確認することが大事です。
社内に残す業務
外部に頼んでも、ITに何をいくら使うかを決める仕事は社内に残ります。新しいシステムを入れるか、どのPCをいつ入れ替えるかは、経営の判断と予算に関わるためです。依頼先には、選択肢の整理や見積もりの比較といった案づくりを手伝ってもらえます。最後に決めるのは、自社の経営者や管理部門の責任者です。
管理者のアカウントと契約の名義も、自社で持つのがおすすめです。メールや業務システムの管理者のアカウント、通信回線やクラウドサービスの契約を自社の名義にしておくと、依頼先を変えるときに引き継ぎやすくなります。社員からの問い合わせを依頼先につなぐ窓口と、作業の優先順位を決める役割は、社内の担当者が続けます。
3. ひとり情シスの会社が外部に頼むメリット
ひとり情シスの会社が外部に頼むと、担当者1人に集中していた作業と知識を、依頼先と分担できます。
- 担当者が休んでも、社員からの問い合わせに対応できます。複数名の体制で対応する依頼先に頼むと、担当者が休暇や病気で不在の日も、社員はPCの不具合を相談できます
- 作業の手順と設定の記録が文書で残ります。作業を渡すときに手順書と台帳を作ってもらうと、担当者1人が知っている作業を減らせます
- 担当者が判断と企画に時間を使えます。問い合わせ対応とPCの設定を依頼先に渡すと、担当者はシステムの入れ替えやセキュリティのルールづくりに取り組めます
4. ひとり情シスが退職したら会社はどうなるか

ひとり情シスが退職すると、文書に残っていない管理者のパスワードや契約の更新日を知る人が、社内にいなくなります。ネットワークの設定も、文書が無ければ同じ状態です。退職が決まった会社は、退職日までに管理者の情報と契約の一覧を文書にし、後任か外部の引き継ぎ先を決めます。
ひとり情シスの退職で起きること
作業の手順や契約の情報が担当者の頭の中にあり、文書に残っていない会社では、退職のあとに次の3つが起きます。
- 管理者のパスワードとネットワークの設定を、社内で確認できなくなります。メールや業務システムの管理者の権限を持つ人がいなくなると、社員のアカウントの追加と停止ができなくなります
- クラウドサービスの契約と更新日を把握しにくくなります。契約の一覧が無いと、更新の時期に気づかずにサービスが止まったり、使っていない契約に支払いを続けたりします
- 障害が起きたときに、原因の切り分けに時間がかかります。機器のつながりを知る人がいないと、ネットワークの不具合の復旧が遅れます
ひとり情シスの退職が決まったらやること
- 管理者の情報と契約の一覧を、退職日までに文書にします。管理者のアカウント、ネットワークの構成図、クラウドサービスの契約と更新日、機器の保守の連絡先の4つを一覧にすると、後任が状況を把握できます
- 後任か、外部の引き継ぎ先を決めます。後任の採用に時間がかかる場合は、後任が決まるまでの期間を外部の支援に任せる方法があります
- 引き継ぎの期間を、担当者の在籍中に重ねます。担当者と引き継ぎ先が同じ期間に作業すると、文書に書かれていない手順をその場で確認できます
担当者の退職を課題の例に挙げ、引き継ぎから手順書の作成まで対応すると紹介しているサービスもあります。退職が決まっていない会社でも、契約の一覧と構成図を先に作ると、担当者の急な退職や長い休みに備えられます。
5. ひとり情シスの支援にかかる費用
ひとり情シスの支援の公開料金には、月8時間までの問い合わせ対応とPC50台までのサポートで月額40,000円(税抜)のプランがあります。月額を決めるのは、料金の決まり方と、含まれる時間や台数の上限です。
7章で紹介する7社のうち、料金を公開している会社を見ると、料金の決まり方は大きく3つあります。枠の中の金額は、各社が公開している1つのプランか利用例の料金です。
- 月額の定額。含まれる業務と上限を決めて、毎月同じ金額を支払います。公開されている料金では、ヘルプデスクが月8時間まで・PCが50台までで月額40,000円(税抜)のプランがあります。問い合わせ対応と障害の切り分けが月8時間で、月額80,000円(税抜)のプランを公開している会社もあります
- 1日あたりの対応時間。1日に対応する時間を決めて契約します。公開されている料金では、定常業務に1日1時間対応するプランを月額120,000円(税抜)で公開している会社があります
- 時間単価。担当者のレベルごとの時間単価に、利用した時間を掛けて計算します。公開されている料金例では、時間単価のめやすが4,000円からの会社があり、社員数が約40名の会社の利用例は月額150,000円です
月額40,000円(税抜)のプランと月額80,000円(税抜)のプランは、どちらも問い合わせ対応が月8時間です。月額40,000円(税抜)のプランはサポート台数が50台までで、月額80,000円(税抜)のプランには年1回の年間計画策定支援が含まれます。プランを比べるときは、対応する時間、PCの台数、相談や定例の打ち合わせが含まれるかの3つをそろえるのがおすすめです。
社員30名までの中小企業が問い合わせ対応を頼む場合の相場は、月額5〜15万円です。公開されている料金には、月額40,000円(税抜)のように相場より低いプランもあり、月8時間まで・PC50台までという時間と台数の上限が付いています。相場と料金方式ごとの違いは、情シスアウトソーシングの費用相場で解説しています。会社ごとの料金は、7章「ひとり情シスの会社が頼みやすい情シスアウトソーシング7社」の表にまとめました。
6. 外部の支援が向いているひとり情シスの会社

外部の支援が向いているのは、担当者が休むと止まる業務がある会社と、機器の入れ替えやツールの選定を担当者が1人で決めている会社です。専任の情シス担当者が少ない中小企業の割合は、株式会社バッファローの2024年の調査(情シス業務の外部委託に関する実態調査)に出ています。従業員10名以上300名未満の中小企業の情シス責任者・担当者111名のうち、専任の情シス担当者が1名と答えた人は11.7%、0名は10.0%でした。
定型の作業を任せるのが向いている会社
担当者が問い合わせ対応とPCの設定に勤務時間の半分以上(編集部の目安)を使っている会社は、定型の作業を任せる頼み方が向いています。入社時のPCの設定、退社時のアカウントの停止、プリンターやWi-Fiの不具合への対応が、依頼先に渡しやすい業務です。担当者が1週間休んだときに止まる業務を書き出すと、最初に渡す業務が決まります。
相談と作業を同じ契約で頼むのが向いている会社
機器の入れ替えやツールの選定を、担当者が社内の誰にも相談できずに決めている会社は、相談を含む契約が向いています。相談の相手がいると、担当者は複数の製品の見積もりを比べるときに、判断の基準を確認できます。月額に相談が含まれるプランか、契約した時間の中で相談にも対応するサービスが候補です。
社内の体制で足りる会社
担当者が1週間休んでも止まる業務が無く、PCの設定と問い合わせ対応が担当者の勤務時間に収まっている会社は、社内の体制で足ります。社内の体制で足りる会社でも、PCの入れ替えやオフィスの移転のように作業が集中する時期には、スポットで依頼できるサービスが選択肢です。会社の規模ごとの月額の目安は、情シスアウトソーシングは中小企業に適している?月額の目安と頼める範囲で解説しています。

7. ひとり情シスの会社が頼みやすい情シスアウトソーシング7社
ひとり情シスの会社が頼みやすいのは、ひとり情シスや兼任の会社への対応を公式サイトに記載しているサービスと、情シスの担当者がいる会社の利用を公式サイトのよくある質問に記載しているサービスです。情シスアウトソーシングのおすすめ11選で紹介している会社から、この2つのどちらかを公式サイトで確認できたサービスを並べました。並びは順不同です。
| サービス名 | ひとり情シスについての公式サイトの記載 | 公開されている料金の入口 | 最低契約期間 |
|---|---|---|---|
| 情シスフォース | 課題の例に「1人情シスで対応しきれない。」 | 情シスフォースLiteプラン 1日1時間プラン 月額120,000円(税抜) | 初回1か月で契約変更可能 次月以降は3か月更新 |
| アイチーム | 「一人情シスでも余裕のある運用ができる安心サポート」 | ヘルプデスクプラン 月額80,000円(税抜) | 1年間の年間契約 |
| 情シスSAMURAI | 「ひとり情シス問題やIT人材不足など、企業が抱える課題の解決を支援します。」 | サービス提供例として、約50名の会社にフルリモートの複数名チームで月額300,000円 | 公式サイトで ご確認ください |
| IT顧問 情シス君 | 解決できる課題の例に「兼務の状態から開放されたい」「情シス部門の担当者が退職してしまった」 | 1時間単位からの料金プラン。金額は公式サイトでご確認ください | 公式サイトで ご確認ください |
| シスクル | よくある質問に、既存の情シス担当者がいる場合でも依頼できると記載 | 公式サイトでご確認ください | 公式サイトで ご確認ください |
| 情シス代行パック | よくある質問で、利用している企業の例に「担当者が1人しかおらず負担が大きい企業」 | ベーシック 月額40,000円(税抜)。ヘルプデスク月8時間まで、サポート台数50台まで | 公式サイトで ご確認ください |
| シェアード社員 | 「『一人情シス』と言われるようなごく小規模の案件においても、複数名の体制(スクラムと呼びます)を組み」 | 時間単価のめやすは認定レベルL1で4,000円(料金例)。月額の利用例は社員数約40名の会社で月額150,000円 | 公式サイトで ご確認ください |
※金額は円に、期間は「か月」にそろえています。公式サイトの「税別」の表記は(税抜)にそろえ、税の表記が無い金額には区分を付けていません。金額と期間は、確認日に各社の公式サイトの画面に表示されていたものです。確認日は記事末尾の注記にあります。
各社が公開している導入事例と依頼主の声は、情シスアウトソーシングのおすすめ11選で1社ずつ紹介しています。
情シスフォース

| 運営会社 | DeepApex株式会社(東京都千代田区) |
|---|---|
| ひとり情シスについての公式サイトの記載 | 課題の例に「1人情シスで対応しきれない。」。料金プランの見出しに「ワンオペ・一人で情シス」 |
| 公開されている料金 | 情シスフォースLiteプラン 1日1時間プラン 月額120,000円(税抜)。情シスフォースプラン 20時間プラン 月額380,000円(税抜)。初期費用 無料 |
| 最低契約期間 | 初回1か月で契約変更可能。次月以降は3か月更新 |
情シスフォースは、DeepApex株式会社が運営する情シスのアウトソーシングサービスです。公式サイトは、情報システム部の課題の例に「1人情シスで対応しきれない。」を挙げています。情シスフォースLiteプランは定常業務に特化したプランで、ユーザサポート、ドキュメント更新、PCキッティング、アカウント管理などに対応すると紹介しています。月に20時間対応する情シスフォースプランは、テーマを絞った支援や課題の精査に使えるプランです。
アイチーム

| 運営会社 | アイチーム株式会社(大阪府大阪市、2006年設立) |
|---|---|
| ひとり情シスについての公式サイトの記載 | 「一人情シスでも余裕のある運用ができる安心サポート」 |
| 公開されている料金 | ヘルプデスクプラン 月額80,000円(税抜)。年間計画策定支援が年1回、問い合わせ・設定依頼対応と障害切り分け・対応が月8時間 |
| 最低契約期間 | 1年間の年間契約 |
アイチームの情シスサポートサービスは、アイチーム株式会社が運営する情シス業務のアウトソーシングサービスです。公式サイトは「一人情シスでも余裕のある運用ができる安心サポート」と掲げています。問い合わせ対応はチケット制ではなく、時間内であれば無制限に相談可能と紹介しています。年1回の年間計画策定支援も、ヘルプデスクプランの対象です。
情シスSAMURAI

| 運営会社 | クロス・ヘッド株式会社(東京都港区、1992年設立) |
|---|---|
| ひとり情シスについての公式サイトの記載 | 「ひとり情シス問題やIT人材不足など、企業が抱える課題の解決を支援します。」 |
| 公開されている料金 | サービス提供例として、約50名の会社にフルリモートの複数名チームで月額300,000円、約100名の会社に3名体制で月額600,000円 |
| 最低契約期間 | 公式サイトでご確認ください |
情シスSAMURAIは、クロス・ヘッド株式会社が運営する情シスのアウトソーシングサービスです。公式サイトは「ひとり情シス問題やIT人材不足など、企業が抱える課題の解決を支援します。」と紹介しています。管理部門の担当者の悩みの例は、情シス担当者の急な退職の申し出です。サービス提供例の「情シス担当者の退職」では、手順書作成、社内システム構成図作成、セキュリティ整備、ヘルプデスク、PCキッティング、新規IT企画相談に3名体制で対応しています。
IT顧問 情シス君

| 運営会社 | 株式会社デジタルハック(東京都港区、2020年創業) |
|---|---|
| ひとり情シスについての公式サイトの記載 | 解決できる課題の例に「兼務の状態から開放されたい」「情シス部門の担当者が退職してしまった」 |
| 公開されている料金 | 1時間単位からの料金プラン。金額は公式サイトでご確認ください |
| 最低契約期間 | 公式サイトでご確認ください |
IT顧問 情シス君は、株式会社デジタルハックが運営する情シス代行・アウトソーシングのサービスです。公式サイトは、解決できる課題の例に「兼務の状態から開放されたい」「情シス部門の担当者が退職してしまった」を挙げています。担当者が退職した会社への対応は、引継ぎから手順書の作成までです。社内のIT導入・運用に関する業務の相談だけでなく、実務も実行可能と明記しています。
シスクル

| 運営会社 | DXER, inc. |
|---|---|
| ひとり情シスについての公式サイトの記載 | よくある質問「既存の情シス担当者がいる場合でも依頼できますか?」に、既存の担当者の業務負荷を軽減したい場合などに活用できると回答 |
| 公開されている料金 | 公式サイトでご確認ください |
| 最低契約期間 | 公式サイトでご確認ください。利用規約では、解約の効力は、支払い済みの利用料金に対応する利用期間が終了した時点で発生 |
シスクルは、DXER, inc. が運営する社内ITの支援サービスです。公式サイトのよくある質問は、既存の情シス担当者がいる会社について、「既存の担当者様の業務負荷を軽減したい場合」などに活用できると回答しています。担当者はいるが手が回らない業務がある、という要望も対応の対象です。特定のプロジェクトだけを依頼したい、という要望にも対応すると記載されています。
情シス代行パック

| 運営会社 | エイネット株式会社(東京都千代田区、1997年設立) |
|---|---|
| ひとり情シスについての公式サイトの記載 | よくある質問で、利用している企業の例に「専任の情シス担当者がいない中小企業や、担当者が1人しかおらず負担が大きい企業」 |
| 公開されている料金 | ベーシック 月額40,000円(税抜)。ヘルプデスク月8時間まで、サポート台数50台まで、定例会議2回まで |
| 最低契約期間 | 公式サイトでご確認ください |
情シス代行パックは、エイネット株式会社が運営する情シス代行のサービスです。公式サイトのよくある質問は、利用している企業の例に「担当者が1人しかおらず負担が大きい企業」を挙げています。全てのパックに共通するサポートは、社内ヘルプデスク、PCトラブル対応、定例ミーティング、IT運用相談などです。ベーシックのプランは月額40,000円(税抜)で、ヘルプデスクを月8時間まで、PCを50台までサポートします。
シェアード社員

| 運営会社 | ユナイトアンドグロウ株式会社(東京都千代田区、2005年設立) |
|---|---|
| ひとり情シスについての公式サイトの記載 | 「『一人情シス』と言われるようなごく小規模の案件においても、複数名の体制(スクラムと呼びます)を組み」。対象は「社員数50名から1,000名の成長企業」 |
| 公開されている料金 | 時間単価のめやすは、料金例として認定レベルL1で4,000円。公式サイトの料金例にある月額の利用例は、社員数約40名の会社で月額150,000円 |
| 最低契約期間 | 公式サイトでご確認ください |
シェアード社員は、ユナイトアンドグロウ株式会社が運営する、コーポレートIT部門のタイムシェアのサービスです。公式サイトは、一人情シスと言われるようなごく小規模の案件でも複数名の体制を組むと明記しています。対象は「社員数50名から1,000名の成長企業」と紹介しています。悩みの例は、専任の社員を雇用するほどではないが、兼任するには多すぎる情シス業務を頼みたい、というものです。1時間から140時間まで、時間単位で利用できます。

8. ひとり情シスの会社が契約の前に決めること
外部に頼む前に、担当者の業務を一覧にして、担当者が休むと止まる業務に印を付けるのがおすすめです。印が付いた業務から外に出すと、頼む範囲と見積もりの条件がそろいます。月額で選ぶ前に、次の5つを決めておくと安心です。
- 頼む業務を言語化して並べると、見積もりを比べやすくなります。問い合わせ対応、PCの初期設定、アカウントの発行と停止のように並べ、月額に含まれる業務と別料金の業務を分けると、追加の費用が読めます
- 月の時間・台数の上限と、上限を超えたときの料金を確認することが大事です。月額が低いプランには時間や台数の上限があるため、月の問い合わせの件数とPCの台数を先に数えると、上限に収まるプランを選べます
- 最低の契約期間と、途中で解約するときの費用は、契約の前に聞くと安心です。公式サイトに契約期間を明記している会社では、1年間の年間契約の例や、初回の1か月のあと3か月ごとに更新する例があります
- 手順書と台帳は、社内の担当者も見られる場所に置くと安心です。共有のフォルダに置く約束にすると、担当者が交代するときも引き継げます
- 社内の担当者と依頼先の役割を決めるとスムーズです。社員からの問い合わせを誰が最初に聞くか、作業の優先順位を誰が決めるかを契約の前に決めると、依頼先との連絡が1本にまとまります
対応できる業務の範囲や担当の体制など、会社を選ぶときに見る点は、情シスアウトソーシングの選び方にまとめています。
9. ひとり情シスの支援に関するよくある質問
ひとり情シスを外部に頼む(アウトソーシングする)とどうなりますか?
問い合わせ対応やPCの初期設定を、契約した時間の中で依頼先が担当します。契約する時間は、月8時間や1日1時間のようにプランごとに決まっています。ITに何をいくら使うかを決める仕事は、社内に残ります。
ひとり情シスが退職したら会社はどうなりますか?
管理者のパスワードや契約の更新日が文書に無いと、知る人が社内にいなくなります。ネットワークの設定を知る人がいないと、障害の復旧に時間がかかります。退職が決まった会社が最初に取り組むのは、管理者の情報と契約の一覧を退職日までに文書にする作業です。
ひとり情シスの支援サービスの月額はいくらですか?
公開されている料金では、月8時間までのヘルプデスクで月額40,000円(税抜)のプランがあります。このプランのサポート台数は50台までです。定常業務に1日1時間対応するプランを月額120,000円(税抜)で公開している会社もあります。
作業は頼まずに、相談だけを頼むことはできますか?
今回比較した11社では、相談は単体のプランではなく、作業を頼む契約の中に含まれています。月額に相談が含まれるプランか、契約した時間を相談にも使えるサービスを選ぶと、相談相手として頼めます。
専任の情シス担当者が1名の中小企業は、どのくらいありますか?
バッファローの2024年の調査では、専任の情シス担当者が1名と答えた人は11.7%でした。0名(専任の担当者はいない)と答えた人は10.0%、2名から5名と答えた人は49.5%です。調査の対象は、従業員10名以上300名未満の中小企業の情シス責任者・担当者111名でした。
10. まとめ
ひとり情シスの会社は、担当者を社内に残したまま、手が回らない業務を外部に頼めます。頼み方は、定型の作業を任せる、相談と作業を同じ契約で頼む、運用の全体を任せるの3つです。公開されている料金には、月8時間までの問い合わせ対応とPC50台までのサポートで月額40,000円(税抜)のプランがあります。
まずは、担当者の業務を一覧にして、担当者が休むと止まる業務に印を付けてみてください。あわせて、管理者のアカウントと契約の一覧を文書にしておくと、担当者の退職や長い休みにも備えられます。印が付いた業務を、同じ条件で2〜3社に見積もってもらうところから始めてみてください。
