ISMSコンサルおすすめ10選【2026年】文書作成を任せる範囲と料金で比較

この記事を読むと分かること
- ISMSコンサルに頼める範囲は、文書づくりをコンサルが作る型・自社で作って助言を受ける型・ツールで管理する型の3つに分かれること が分かる
- 公開されている費用(30名未満の区分でコンサル料は月額35,000円〜50,000円や総額65.8万円から。審査登録料は別で、社員5名・1事業所の例は450,000円) が分かる
- 取得までの期間は通常6〜8か月程度とする会社が多く、最短3.3か月の認証実績を公開する会社もあること。取引先の期限から逆算して会社を選ぶ方法 が分かる
- 公式サイトに個別のISMS事例を公開している10社の比較と、依頼した会社の業種・規模・任せた範囲 が分かる
- コンサルなしで自力で取得する場合の目安(期限まで半年以上あること。期間は半年〜10か月程度という案内) が分かる
「取引先から、ISMSの認証を取るように言われた」。
「規程やマニュアルを、誰が作るのかが分からない」。
「コンサル料と審査の費用を合わせると、いくらになるのか見当がつかない」。
ISMSコンサルの相談は、このような相談から始まることが多いです。
ISMSコンサルを頼むと、依頼した会社は、情報資産の洗い出しからリスクの評価、規程づくり、社員教育、審査への対応までを、専門のコンサルタントと分担して進められます。
しかし、「文書づくりをどこまで任せられるのか」「取引先の期限に間に合うのか」「コンサル料のほかに何がかかるのか」という迷いも出てきます。
この記事では、編集部が調べた範囲で公式サイトにISMSの取得支援か取得後の運用支援の導入事例を公開しているISMSコンサル10社を掲載しました。文書作成をどこまで任せられるかと、取得までの期間と費用が分かる形で比較しています。
ISMSコンサルを依頼したあとの会社を見ると、次のような成果につながった事例もありました。
- コンサルタントの質問に答えるだけで書類が作られ、担当者が手を動かさずに取得できた
- 面談した月に取り組みを始め、5か月後の月に認証を取得した
- 取得後も2か月に1回の打ち合わせで運用を点検し、ルールが形だけにならずに続いている
ぜひ最後までご覧ください。
この記事はセキュリティコンサルのおすすめの中の、ISMSの取得支援に絞った比較記事です。

1. この記事の掲載基準
掲載したのは、公式サイトにISMS(ISO27001)の取得支援か取得後の運用支援の導入事例を個別のページで公開している10社です。業種・規模・課題が分かりやすい会社を優先し、知名度ではなく、ISMSの取得支援を公式サイトで説明していて、その支援の事例を公開している会社を中心に選んでいます。
料金は公式サイトに金額が書いてある場合に転記し、金額を確認できなかった会社は「お問い合わせでご確認ください」としました。数字は各社の公開情報で、確認日は記事末尾の注記にあります。本記事には有料掲載企業が含まれる場合があり、該当する会社にはブロックの冒頭にPRと表記します(2026年10月時点で該当なし)。
2. ISMSコンサルとは
ISMSコンサルとは、ISMS認証を取るための情報資産の洗い出し、規程づくり、社員教育、内部監査、審査への対応を専門の会社が支援するサービスです。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)は、組織が情報を守るための仕組みを指します。この仕組みが国際規格ISO/IEC 27001に合っていることを審査機関が審査して証明する制度がISMS認証で、コンサル会社は審査を行わず、審査を受ける側の準備を支援する立場です。文書づくりの分担は、規程の原案をコンサル会社が作る型、ひな形をもとに依頼した会社が作って助言を受ける型、クラウドのツールで文書を管理する型の3つに分かれます。
この章では、依頼できる業務の範囲と、Pマークの取得支援やセキュリティ顧問との違いを整理しました。個別の会社は、6章「ISMSコンサルのおすすめ10選」で1社ずつ紹介します。
ISMSコンサルに依頼できる業務の範囲
10社の公式サイトの対応業務を並べると、依頼できる業務はおおむね次の6つです。6つのうち文書づくりは、コンサルが作る型・自社で作って助言を受ける型・ツールで管理する型の3つに分かれ、どの型かは会社ごとに違います。
- 現状の把握:適用範囲(認証の対象にする部門や拠点)の決定、情報資産の洗い出し、リスクアセスメント(情報資産ごとのリスクを洗い出して評価する作業)
- 文書づくり:情報セキュリティ方針、規程、手順書、台帳、適用宣言書の作成。原案をコンサル会社が作る会社、ひな形を渡して依頼した会社が作る会社、クラウドのツールが登録した情報から文書を自動で作る会社に分かれます
- 社員教育:全社員向けの研修やeラーニング、標的型攻撃メール訓練
- 内部監査とマネジメントレビュー:内部監査の計画と実施、経営層による見直しの支援
- 審査への対応:審査機関の選定、審査の申し込み、模擬審査、審査の立ち会い、指摘事項への対応
- 取得後の運用と更新:毎年の維持審査と3年ごとの更新審査に向けた規程の見直し、教育、内部監査の支援
取引先から求められているものがISMSの認証なのか、個人情報に関するPマークなのかを先に確かめてから、各社の対応業務と比べるのがおすすめです。求められたときの確認の手順は、取引先からセキュリティ対策を求められたときの対応で解説しています。
Pマークの取得支援、セキュリティ顧問との違い
ISMSコンサルと一緒に検討されることが多い2つの頼み方を、「何をしてもらうか」で整理しました。
| 頼み方 | 主にやること | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ISMSコンサル(ISO27001の取得支援) | 組織が扱う情報全体を対象に、規程づくりから審査への対応までを取得まで支援する | 取引先や入札の条件でISO27001を求められている 海外の取引先にも説明したい 本記事の対象 |
| Pマークの取得支援 | 個人情報の取り扱いに絞って、規程づくりから審査への対応までを支援する。Pマークは日本国内の制度で、適用範囲は法人単位 | 個人情報を預かる業務で 取引先からPマークを求められている |
| セキュリティ顧問 | 定例会やメール、電話で相談に対応し、自社が作った資料の確認や参考情報の提供を行う | 認証の取得は急がないが 社内に相談相手がいない |
Pマークは、個人情報の取り扱いに特化した仕組みで、適用範囲は法人単位です。ISMSは適用範囲を部門や拠点に絞れるので、取引先と取引する部門だけで先に取る進め方もできます。Pマークの取得支援を頼む会社は、Pマークコンサルのおすすめ会社と費用で比べられます。セキュリティ顧問や診断を含めた頼み先の比較は、セキュリティコンサルのおすすめにまとめています。
3. ISMSコンサルの費用はいくら?審査費用と分けて見る
ISMSの取得にかかる費用は、コンサル会社に払うコンサル料と、審査機関に払う審査登録料の2本立てです。公開されている料金では、30名未満の区分でコンサル料は月額35,000円〜50,000円(税別)、または取得までの総額で65.8万円(税込)からの例があります。審査登録料は審査機関が対象の人数と事業所の数で算出するため、コンサル料とは別に必要です。金額の税込・税別は、各社の表記のままです。
- 文書づくりをどこまで任せるか:原案をコンサル会社が作るか、ひな形をもとに自社で作るか、ツールで管理するか
- 契約の形:月額制か、取得までの総額制か。月額制は契約期間を掛けた総額で見る
- 会社の規模と事業所の数:従業員数で料金を区分する会社があり、審査登録料も人数と事業所の数で決まる
- 取得後の運用支援:取得時と同じ料金で続けるか、別の料金プランか
コンサル料は、月額制と総額制で示し方が違う
公開されている料金では、月額制の会社は1規格あたり月額35,000円〜50,000円(税別)で、年額にすると42万円〜60万円です。従業員数で料金を区分している会社では、30名以上500名未満で月額75,000円から、500名以上で月額100,000円からの区分も公開されています。月額39,800円(税別)で契約期間を20か月とする会社や、30名未満の会社が複数年契約で新規取得する場合に月額40,000円からとする会社もあります。取得までの総額を示している会社では、ISMSの新規取得で65.8万円(税込)からの金額が公開されています。
月額が同じ水準でも、規程の原案をコンサル会社が作る契約と、ひな形をもとに依頼した会社が作って確認を受ける契約では、自社の担当者が使う時間が変わります。料金を比べるときは、月額と契約期間を掛けた総額に加えて、文書づくりをどこまで任せられるかを同じ条件にそろえて見積もりを取ることが大事です。
審査登録料は、人数と事業所の数で決まる
審査登録料は、審査機関が認証の対象となる組織の人数や事業所の数に応じて算出すると案内しています(日本品質保証機構の案内。金額は状況を把握したうえで算出)。コンサル会社の公式サイトで公開されている目安では、社員5名・1事業所で450,000円、社員50名・2事業所で600,000円、社員120名・5事業所で1,000,000円の例があります。2拠点・50名程度で80万円〜100万円、取得審査で30万円〜100万円程度と案内している会社もあります。
コンサル料と審査登録料を合わせた取得費用を公開している例では、社員5名・1事業所で1,246,000円、社員50名・2事業所で1,596,000円です。見積もりを取るときは、コンサル料と審査登録料を分けて出してもらうと、会社ごとの差の理由が分かります。
取得後の維持・更新にかかる費用
認証は取得したあとも、毎年の維持審査(サーベイランス審査)と3年ごとの更新審査が続きます。公開されている料金では、取得後の運用支援は年間38.5万円(税込)からの例と、取得時と同じ年間60万円(税別)で運用まで支援する例があります。運用中の会社向けに月額50,000円から(文書・帳票のスリム化は別途料金)のプランを持つ会社もありました。万一の事故発生時の相談窓口を確保する基本コースを、月額4,000円(税抜)と初期費用100,000円(税抜)で用意する会社もあります。審査機関に払う費用は、維持審査が初回の審査費用の約3分の1、更新審査が約3分の2と案内している会社がありました。頼む内容別の費用の目安は、セキュリティコンサルの費用相場にまとめています。
4. ISMSコンサルの選び方
ISMSコンサル選びで契約前に見る点は5つです。文書づくりをどこまで任せるか、取得までの期間、料金に含まれる範囲の3点を先に決めると、見積もりを同じ条件で比べられます。
- 文書づくりをどこまで任せるかを決める
- 取得までの期間と、取引先の期限を合わせる
- コンサル料に何が含まれるかを確かめる
- 同じ規模、同じ業種の会社を助けた経験があるか
- 取得後の維持審査と更新まで頼めるか
1. 文書づくりをどこまで任せるかを決める
最初に、規程や手順書、台帳の原案を誰が作るのかを決めます。10社の公式サイトの記載は3つの型に分かれました。主要文書の原案をコンサル会社が作る型、ひな形を渡して依頼した会社が作りコンサル会社が確認する型、クラウドのツールが登録した情報から審査に必要な文書を自動で作る型です。原案を誰が作るかで、自社の担当者が文書づくりに使う時間が変わります。通常の業務と兼務している担当者が月に使える時間を先に見積もると、自社に合う型を判断できます。
ISMSコンサルに任せる範囲を決めるときの確認項目
- 担当者が月に使える時間を見積もる
- 規程・手順書・台帳の原案をどちらが作るかを聞く
- 情報資産の洗い出しとリスクアセスメントを誰が行うかを聞く
2. 取得までの期間と、取引先の期限を合わせる
取得までの期間は、通常6〜8か月程度とする会社が多く、編集部が調べた範囲では最短3.3か月の認証実績を公開する会社もあります。公式サイトでは、最短4か月、平均4〜6か月、平均7か月程度、通常8か月程度などの案内がありました。審査機関との契約は、審査の4か月前までが推奨で、最短でも1か月前には完了している必要があると案内している審査機関があります。取引先の期限から逆算し、審査の予約が取れる時期を問い合わせの段階で確かめるのがおすすめです。
ISMSコンサルの取得までの期間を見るときの確認項目
- 取引先や入札で求められている認証の期限を書き出す
- 候補の会社が公開している標準の期間と最短の期間を聞く
- 審査機関の予約が取れる時期と、審査の申し込みを誰が行うかを聞く
3. コンサル料に何が含まれるかを確かめる
見積もりは、コンサル料と審査登録料を分けて、取得までの総額で比べることが大事です。月額の料金が同じでも、契約期間が1年の会社と20か月の会社では総額が変わるためです。訪問の回数、交通費、取得できなかった場合の返金の条件も、会社ごとにルールが違いました。同じ範囲と同じ期間で2〜3社の見積もりをそろえると、金額の差の理由が分かります。
ISMSコンサルの料金を見るときの確認項目
- コンサル料と審査登録料を分けて見積もりをもらう
- 契約期間と、契約期間が終わったあとの更新のルールを聞く
- 訪問の回数と交通費、ツールの利用料など追加の料金がかかる作業を聞く
4. 同じ規模、同じ業種の会社を助けた経験があるか
候補の会社の導入事例で見るのは、自社と近い規模と業種の会社が、近い状況で取得しているかです。社員20名以下の会社が初めて取る支援と、1,000名を超える会社が部門を絞って取る支援では、進め方も期間も変わります。公式サイトの事例を業種や従業員数で絞り込める会社もあります。近い事例が見つからないときは、同じ規模の会社を支援した経験があるかを問い合わせで聞くのがおすすめです。6章では10社それぞれの事例を載せ、依頼した会社の発言が公開されている事例は原文のまま引用しました。
ISMSコンサルの事例を見るときの確認項目
- 候補の会社の事例ページを開いて、自社と近い業種と規模の事例を探す
- 事例の中で、依頼した会社が任せた範囲と、取得までの期間を読む
- 近い事例が見つからなければ、同じ規模の会社の支援経験があるかを聞く
5. 取得後の維持審査と更新まで頼めるか
認証は、取得したあとも毎年の維持審査と3年ごとの更新審査に対応しながら運用を続ける必要があります。規程の見直し、社員教育、内部監査は、取得後も毎年行う作業です。規格が改定されたときは、改定に合わせた規程の見直しも加わります。取得後の運用の支援を取得時と同じ料金で続ける会社と、運用の支援を別の料金プランにしている会社があります。取得の支援とあわせて、2年目以降の体制と費用を聞いておくと安心です。
ISMSコンサルの取得後の支援を見るときの確認項目
- 取得後の運用を担当する社内の担当者を選任する
- 取得後の運用と更新の支援の料金を聞く
- 規格が改定されたときの対応が料金に含まれるかを聞く
ここからは、4つの条件ごとに、向く会社と公開されている料金・期間をまとめました。会社名は5章の比較表と同じ表記です。
| 条件 | 向く会社(公式の記載から) | 公開されている料金・期間 |
|---|---|---|
| 文書作成まで任せたい | LRM(主要文書の原案を作成) UPF(文章作成は当社が担当) ISOプロ(契約後にコンサルタントがマニュアル作成を開始) 認証パートナー(作業に関わることはすべてサポート) | UPF 65.8万円(税込)〜 ISOプロ 月額40,000円〜(30名未満×複数年契約×新規取得) 認証パートナー 月額50,000円(税別) LRM お問い合わせでご確認ください |
| 半年以内に取りたい | UPF(最短3.3ヵ月の認証実績) LRM(短期取得コース 4ヶ月(目安)) IsoPらぼ(最短4ヶ月) ISOプロ(最短事例4ヶ月・スピードサポートで6ヶ月以内) | UPF 最短3.3ヵ月(料金表の目安は最短5ヶ月) LRM 4ヶ月(目安) IsoPらぼ 平均4ヶ月〜6ヶ月 ISOプロ スピードサポート 300,000円〜 |
| コンサル料を100万円以内に抑えたい | IsoPらぼ 認証パートナー UPF オプティマ・ソリューションズ | 年額42万円(税別) 年間60万円(税別) 65.8万円(税込)〜 39,800円×20か月=796,000円(税別) |
| 取得後の維持・更新も頼みたい | UPF(運用サポート) 認証パートナー(新規も運用も同じ料金) ISOプロ(運用改善サポート) オプティマ・ソリューションズ(運用更新おまかせパック) | UPF 年間38.5万円(税込)〜 認証パートナー 年間60万円(税別) ISOプロ 月額50,000円〜 オプティマ 月39,800円(税別)〜・12か月 |
文書作成まで任せられるのはどの会社か
主要文書の原案を作ると公式サイトに明記している会社は2社で、公開されている料金は総額65.8万円(税込)からの例があります。契約後にコンサルタントがマニュアルの作成を始めると案内する会社は、30名未満・複数年契約の新規取得で月額40,000円から(30名以上500名未満は月額75,000円から)でした。書類・帳票類の作成サポートなど作業に関わることはすべてサポートすると案内する会社は、1規格 月額50,000円(税別)です。どの会社かは上の表に並べました。依頼した会社の声では、コンサルタントの質問に答えていくだけで書類が作られたと話す事例があります。ひな形を渡して依頼した会社が作る型でも、担当者が工数を取れない場合はコンサルタントが引き取ると案内している会社があります。
半年以内に取るならどこか
半年以内の取得は、上の表の4社が公式サイトで期間を公開しています。内訳は、最短3.3か月の認証実績(料金表の期間の目安は最短5か月)、短期取得コースで4か月が目安、最短4か月で平均4〜6か月の3通りです。最短事例が4か月で、6か月以内の取得をスピードサポート(300,000円から)で受ける会社もありました。審査機関との契約は審査の4か月前までが推奨で、最短でも1か月前には完了している必要があると案内する審査機関があります。半年以内に取りたい場合は、問い合わせの段階で審査の予約が取れる時期を確かめるのがおすすめです。
コンサル料を100万円以内に抑えるには
コンサル料が公開されている会社のうち、取得までの総額が100万円を切る例は上の表の4社です。内訳は、月額制が年額42万円(税別)と年間60万円(税別)の2つ、総額制が65.8万円(税込)からと、月39,800円×20か月の796,000円(税別)の2つでした。複数年契約を条件に月額40,000円からとする会社は、契約年数で総額が変わるため数えていません。審査登録料は別に必要なので、社員5名・1事業所の公開例では審査料金450,000円を足した1,246,000円が取得費用になります。コンサル料を抑えるときは、審査登録料を含めた総額で予算を組むことが大事です。
取得後の維持・更新も頼むと年間いくらか
取得後の運用支援は、公開されている料金で年間38.5万円(税込)からの例があります。ほかに、取得時と同じ年間60万円(税別)、運用改善サポートの月額50,000円から、運用更新パックの月39,800円(税別)から(契約期間12か月)の例があり、会社は上の表に並べました。このほかに、毎年の維持審査と3年ごとの更新審査で審査機関に払う費用がかかります。維持審査は初回の審査費用の約3分の1、更新審査は約3分の2と案内している会社があるため、年間の予算は運用支援の料金と審査の費用を合わせて組むのがおすすめです。

5. ISMSコンサルの比較表
10社の文書づくりの任せ方、取得までの期間、料金を、公式サイトの記載どおりに1枚の表に並べました。導入事例は、6章に1社ずつ載せています。
| サービス名 | 文書づくりの任せ方(公式の記載) | 取得までの期間(公式の記載) | 料金(公開分) |
|---|---|---|---|
| LRM | 規定や様式などの主要文書の原案はLRMが作成。リスク管理表や情報資産管理台帳の作成は依頼した会社が行う | シンプルコース 6〜7ヶ月(目安)/カスタムコース 8〜9ヶ月(目安)/短期取得コース 4ヶ月(目安) | 取得コンサルは お問い合わせでご確認ください (会社の規模・拠点数・ 適用範囲で個別に見積もり) |
| IsoPらぼ | 「一緒に手を動かします」「丸投げではありません」(定期打ち合わせで一緒に進める) | 平均4ヶ月〜6ヶ月。最短4ヶ月 | 月額35,000円(税別) 1規格 年額42万円〜4規格 年額108万円 ※初期費用・追加費用なし |
| オプティマ・ソリューションズ | ひな形を提供し、依頼した会社が作業して、コンサルタントが確認する。工数を取れない場合はコンサルタントが引き取る | 通常6〜8ヶ月程度 | 月39,800円(税別)〜 ※契約期間20か月 社員5名・1事業所の例: 39,800円×20か月 +審査料金450,000円 =1,246,000円 |
| UPF | 「面倒な文章作成は当社が担当」「すべておまかせOK」 | 最短3.3ヵ月の認証実績 (料金表の目安は最短5ヶ月) | ISMS新規取得 65.8万円(税込)〜 ※適用範囲につき 運用サポート 38.5万円(税込)〜(年間) |
| SecureNaviコンサルティング | クラウドツール「SecureNavi」が登録した情報から審査に必要な文書を自動作成。コンサルティングでは規定の作成、更新、見直しを全面的にサポート | 公式サイトでご確認ください | コンサルの料金は お問い合わせでご確認ください ツール 月額3万円〜 (税別・年間契約) ツールの初期費用は お問い合わせでご確認ください |
| 認証パートナー | ヒアリングをもとにマニュアル・規定類の作成をサポート | 4〜6ヶ月 | 1規格 月額50,000円(税別) ※年間60万円を一括払い。最低契約1年 |
| グローバルセキュリティエキスパート(GSX) | 基本方針とISMSフレームワークの策定、情報資産の洗い出し、リスクアセスメント、管理策の導入を支援 | 取得対象範囲(全社か部門限定か)により変わる | お問い合わせでご確認ください (個別に見積もり) |
| インターネットプライバシー研究所 | 規程・手順書・記録様式の整備を支援。申請手続きの作業代行のみの依頼には対応していないとFAQで案内 | 通常8ヶ月程度 | お問い合わせでご確認ください (相談・見積もりは無料) |
| ISOプロ | 事務局型。契約後にコンサルタントがマニュアルの作成を始める。依頼した会社が行うのは「確認」「通常業務」「日程調整」「要所の対応」 | 平均で7か月程度。最短事例は4ヶ月 | 月額40,000円〜 ※30名未満×複数年契約×新規取得の場合 規模別(1規格あたり): 30名未満 月額50,000円〜 30名以上500名未満 75,000円〜 500名以上 100,000円〜 |
| レオンテクノロジー | ルールの策定や従業員トレーニングプログラムの設計を支援。専門知識やアドバイスを提供するサービス | お問い合わせでご確認ください | お問い合わせでご確認ください (対応内容・診断の範囲・期間で変動) |
6. ISMSコンサルのおすすめ10選
ここからは、編集部が調べた範囲で事例を確認できた10社を1社ずつ紹介します。各社の説明のあとに、その会社に依頼した会社のISMSの導入事例を、公式サイトから出典つきで載せました。依頼した会社の発言が公開されている事例は、原文のまま引用しています。
LRM

| 運営会社 | LRM株式会社(東京都品川区、2006年設立。神戸、名古屋にもオフィス) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | 規定や様式などの主要文書の原案はLRMが作成。リスク管理表や情報資産管理台帳の作成は依頼した会社が行う |
| 取得までの期間 | シンプルコース 6〜7ヶ月(目安)/カスタムコース 8〜9ヶ月(目安)/短期取得コース 4ヶ月(目安) |
| 料金 | 取得コンサルはお問い合わせでご確認ください(会社の規模や拠点数、適用範囲で個別に見積もり)。取得後の運用支援「情報セキュリティ倶楽部」は基本コース(万一の事故発生時の相談窓口)が月額4,000円(税抜)、初期費用100,000円(税抜) |
LRMは、LRM株式会社が運営するISMS・ISO27001の取得と運用の支援サービスです。公式サイトは「ISMS取得を確実に。」と掲げ、「100%取得保証」「主要文書は全て作成」「事業成長のための基盤づくり」の3つを安心ポイントに挙げています。取得保証には「お客様のご都合でキャンセル・取り組みを停止された場合を除きます」の注記が付いています。
コースはシンプルコース、カスタムコース、短期取得コースの3つで、短期取得コースは「ISMSを半年以内に取得したい」会社向けと案内しています。シンプルコースの流れの説明では、審査にコンサルタントは立ち会わず、依頼した会社と審査機関で対応します。審査機関に払う審査費用は、2拠点・50名程度で80万円〜100万円が主な審査機関の相場とFAQで案内しています。取得後は、運用支援「情報セキュリティ倶楽部」を用意し、万一の事故発生時の相談窓口を確保する基本コースは月額4,000円(税抜)と初期費用100,000円(税抜)です。
導入事例:株式会社キッツ(バルブの製造、東京都)
キッツは、従業員5,469名のバルブメーカーです。半導体や環境・エネルギーの分野で、顧客からセキュリティに関する質問や調査を受ける機会が増えていました。IT統括センターを認証範囲としてISMSの取得支援をLRMに依頼し、2026年2月にISO/IEC 27001:2022の認証を取得したと公開しています。事務局が主体となり、LRMには実務のサポートと、認証範囲の内部監査を担当してもらう進め方でした。
プロジェクトの軸として、全社的な従業員教育向けのガイドラインやルールブックを刷新しました。20年前の記述も残っていたため、現代の水準に合わせて一つひとつ精査する作業には苦労しました。
また、全社の情報資産台帳の改訂も行いました。分類や判断の基準となる多言語ガイドを作成し、各部門長に判断してもらうスキームを構築して進めました。LRMさんにはスケジュールを先回りしてアナウンスいただき、タイムリーなアドバイスをもらえたため、プロジェクト自体は非常にスムーズに進行できたと感じています。
認証の範囲を部門に絞り、事務局が主体となって進めながら、内部監査などの実務をコンサル会社に頼みたい会社に合うかもしれません。
IsoPらぼ

| 運営会社 | 株式会社IsoPらぼ(茨城県つくば市、2020年設立。東京オフィスは東京都千代田区) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | 「ヒアリングと現場確認をもとに、一緒に手を動かします」「丸投げではありません」(定期打ち合わせの中で一緒に進める) |
| 取得までの期間 | 平均4ヶ月〜6ヶ月。最短4ヶ月 |
| 料金 | 月額35,000円(税別)。1規格で年額42万円、2規格で年額66万円、3規格で年額90万円、4規格で年額108万円。初期費用・追加費用なし。東京、神奈川、埼玉、千葉以外のエリアは交通費が別途必要 |
IsoPらぼは、株式会社IsoPらぼが運営するISMS・Pマーク・ISOの取得と更新の支援サービスです。公式サイトは「サポート費用は月額3.5万円。初期費用もありません。」と掲げています。訪問(打ち合わせ)の回数は原則2か月に1度が基準で、認証や更新ができなかった場合は、お客様都合の場合を除いて費用を全額返金すると明記しています。
「とにかく早く取得したい」「社内の負担は少なく、効率よく取得したい」会社向けと案内し、審査が1か月後に迫った状態からの支援にも対応すると公開しています。担当者は原則として変更せず、ISMSの審査には立ち会い可能です。料金ページでは、取得と更新のサポートを同じ料金表で案内しています。
導入事例:株式会社つなげーと(イベントプラットフォームの運営)
つなげーとは、社会人の友だち作りを目的にしたイベントのプラットフォームを運営する会社です。利用者全員の顔写真付きの身分証明書を預かるサービスのため、利用者に安心して使ってもらう客観的な証明として2024年にISMSを取得しました。認証後もIsoPらぼの支援を続けていると公開しています。
IsoPらぼさんは、弊社にとって「かかりつけ医」のような存在だからです。
ISMS認証 は「取得して終わり」ではなく、その体制を維持し、日々適切に運用し続ける必要があります。しかし自分たちだけでセキュリティ運用を維持しようとすると、どうしても日々の忙しさや事業の推進スピードに流されて、ついついセキュリティのことを忘れたり、運用が形骸化してしまったりします。
そこで2ヶ月に1回の定期打ち合わせを通じて、プロの客観的な視点から「ここはちゃんとなっていますか?」「こういう場合はどうしていますか?」と診断、健診いただいているイメージです。
取得したあとも、2か月に1回の打ち合わせで運用を点検してもらいたい会社に向いています。
オプティマ・ソリューションズ

| 運営会社 | オプティマ・ソリューションズ株式会社(東京都千代田区、2005年設立。大阪、名古屋にもオフィス) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | コンサルタントが資料や文書のひな形を提供し、依頼した会社が作業して、コンサルタントが結果を確認する。工数を取れない場合はコンサルタントが引き取る |
| 取得までの期間 | 通常6〜8ヶ月程度 |
| 料金 | ISMS取得コンサルティング 月39,800円(税別)〜。契約期間20か月、その後1か月単位の自動更新。社員5名・1事業所の例はコンサルティング料金39,800円×20か月+審査料金450,000円=取得費用1,246,000円。取得後の運用更新おまかせパックは月39,800円(税別)〜、契約期間12か月 |
オプティマ・ソリューションズは、オプティマ・ソリューションズ株式会社が運営する個人情報保護と情報セキュリティのコンサルティングサービスです。公式サイトは「自信があるから『固定料金』『100%保証返金』制度をご用意」と掲げています。最初に契約した料金で認証を取得・更新できるまで支援し、訪問回数が増えても追加料金は発生しないという内容です。認証を取得・更新できなかった場合の全額返金には、依頼した会社に理由がある場合を除く条件があります。
4,000件のノウハウを詰め込んだひな形を用い、依頼した会社用に資料を変更・追加する進め方です。コンサルティング料金と審査料金を分けた取得費用の例を、社員5名・1事業所、社員50名・2事業所、社員120名・5事業所の3つの区分で公開しています。審査の当日はコンサルタントが参加できても説明や助言はできないため、審査での説明は依頼した会社の担当者が行うと案内しています。
導入事例:ケースワイズコンサルティング株式会社(コンサルティングとシステム開発、東京都港区)
ケースワイズコンサルティングは、業務改革から業務システムの導入までを一貫して提供する会社です。クライアントのシステム開発で、個人情報などの情報セキュリティが求められる領域に触れる機会がありました。2023年8月の面談後の同月から取り組みを始めて、2024年1月にISMSを取得したと公開しています。ミーティングは対面を基本に月1回のペースで進め、当初の管理部門主導では情報の棚卸しに時間がかかったため、途中から社長をトップに据えた社長直属の事務局体制に変えたと公開しています。
運用を始めて2年以上が経過し、そのなかでオプティマ・ソリューションズの教材をベースにした教育も行っていますので、ISMSは社内全体に浸透していると思います。例えば、紙の契約書や請求書などは社内の書庫にて管理部門が厳重に管理、各事業部が保有しているデジタルの書類についても、ISMSのリスク管理ルールに沿って各事業部が厳重に管理しています。また、クライアントに直接聞いたことはありませんが、当社がISMSを取得したことで、安心感は増しているのではないかと思っています。
月1回の打ち合わせで進め、取得後の社員教育まで同じ会社の教材で続けたい会社に合うかもしれません。
UPF

| 運営会社 | 株式会社UPF(東京都中央区。2008年にPマーク・ISMSの認証支援事業を本格開始。名古屋、福岡に営業所) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | 「面倒な文章作成は当社が担当」「すべておまかせOK」。現役の認定審査員を含む4名1チームで支援 |
| 取得までの期間 | 最短3.3ヵ月の認証実績 (料金表の目安は最短5ヶ月) |
| 料金 | ISMS新規取得 65.8万円(税込)〜(適用範囲につき)。運用サポート 38.5万円(税込)〜(年間) |
UPFは、株式会社UPFが運営するPマーク・ISMSの取得と運用の支援サービスです。公式サイトは「ISMS新規取得、更新にかかるお客様側のめんどうな作業を極限まで減らして差し上げます」と掲げています。打ち出しているのは、業界最安値の提案、すべておまかせOK、ハイスピード短期取得、現地審査の同席可の4つです。取得できなかった場合は全額返金すると明記し、ISMSの支援実績は1,199社(2026年10月1日時点)と公開しています。
審査機関の選定のサポートと、自治体のISO認証取得の助成金の申請サポートも行っています。ISO27017(クラウドサービスの情報セキュリティの規格)やISO27701(個人情報の管理を加える規格)などのアドオン認証にも対応しています。審査機関に払う審査費用は、維持審査が初回の審査費用の約3分の1、更新審査が約3分の2が参考費用というFAQの案内です。依頼した会社1社につき4名1チームで支援する体制で、依頼した会社に合った審査機関の提案も行うと案内しています。
導入事例:株式会社トランビ(事業承継・M&Aのプラットフォーム運営)
トランビは、事業を売りたい人と買いたい人をオンラインでつなぐ事業承継のプラットフォームを運営する会社で、個人と法人を合わせて20万ユーザーほどが利用しています。M&Aという経営に深く関わる情報を扱い、提携先に金融機関が多いことから、初めての認証取得としてISMSの取得支援をUPFに依頼した事例です。
2点ありまして、一つは、先ほどもお伝えしたとおり、コンサルタントの方の質問に答えていくだけで書類をお作りいただけたことです。我々としては手を動かすことなく、UPFさんにほとんどお任せする形でISMSの取得まで行けたというのは、非常に大きかったと思っています。
もう一つは、UPFさんで審査員の経験のある方に担当としてついていただけたので、非常に安心してお願いすることができた。これも大きかったなと思っています。
担当者が手を動かす時間を取れず、書類づくりを基本的に任せて取りたい会社に向いています。
SecureNaviコンサルティング

| 運営会社 | SecureNavi株式会社(東京都港区。創業2020年、持株会社体制への移行に伴い2026年7月に新設) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | クラウドツール「SecureNavi」が登録した情報から審査に必要な文書を自動作成。コンサルティングでは情報セキュリティポリシーやガイドラインに関わる規定の作成、更新、見直しを全面的にサポート |
| 取得までの期間 | 公式サイトでご確認ください |
| 料金 | コンサルティングの料金はお問い合わせでご確認ください。ツールは月額3万円〜(税別。年間契約)。ツールの初期費用はお問い合わせでご確認ください |
SecureNaviコンサルティングは、SecureNavi株式会社が運営する、クラウドツールと組み合わせたISMS・Pマークの取得と運用の支援サービスです。公式サイトは「ISMS運用の脱属人化・脱形骸化」「文系のセキュリティDX」と掲げています。コンサルティングの有償契約数は1,200社以上と公開しています。
支援内容として、セキュリティポリシーやガイドラインの策定、内部監査の実施、既存の規程や環境の評価と改善点の提案を挙げています。取得後の運用はツール上で文書とタスクを管理し、内部監査の代行など専門スタッフによる伴走支援のプランは別に用意しています。
導入事例:NTTドコモビジネス株式会社(IT・ソフトウェア・SaaS、1,001名以上)
NTTドコモビジネスで、リアルタイム通信プラットフォーム「SkyWay」を担う部門の事例です。2024年11月に外部のコンサルタント主導でISMSの認証を取得したあと、2025年1月にSecureNaviを導入したと公開しています。初回取得時に作成した多数のExcelやWordの文書が散在して全体のつながりを把握できず、維持にかかるコンサルティング費用も負担になっていたことが導入の背景です。ツール上に情報を一元化し、コンサルティング費用を削減しながら自社メンバーの稼働を増やさずにISMSの維持・運用を内製化したと公開しています(2026年8月27日掲載。日付は公式サイトのニュース欄の表示)。
ツールで文書と運用を管理し、取得後は自社で回したい会社に合うかもしれません。
認証パートナー

| 運営会社 | 株式会社スリーエーコンサルティング(大阪府大阪市、創業1999年。東京支社は東京都新宿区) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | ヒアリングをもとにマニュアル・規定類の作成をサポート。依頼した会社にお願いするのは日常の仕事、審査機関との窓口、日程調整の3つ |
| 取得までの期間 | 4〜6ヶ月 |
| 料金 | 1規格 月額50,000円(税別)。年間60万円を一括払い。最低契約期間は1年。新規取得後の運用サポートも同じ年間60万円 |
認証パートナーは、株式会社スリーエーコンサルティングが運営するISO・Pマーク・ISMSの取得と運用の支援サービスです。公式サイトは「月額5万円でISMS(ISO27001)をスピーディーに取得・更新」と掲げ、支援実績10,000社以上、認証率100%を打ち出しています。審査に通らなかった場合の全額返金制度を用意する一方、取得までの月数を確約することはできないというFAQの案内もあります。
「アドバイスだけではなく、コンサルタントがもう一歩踏み込んでお客様の一員のようにサポート」する進め方です。書類・帳票類の作成サポートなど「作業」に関わることはすべてサポートすると案内しています。正社員コンサルタント110名以上が在籍し、新規取得のあとの運用サポートも年間60万円の同じ料金で続けられます。
導入事例:株式会社ビルディング・ブックセンター(物流、埼玉県入間郡)
ビルディング・ブックセンターは、物流子会社として親会社のシステムやPCに依存する部分が大きく、個人の意識向上だけでは限界があると感じてISO27001の取得を決めた会社です。マニュアルの整備や審査機関との調整を日々の業務と並行して行うことが難しいと判断し、本業への負担の少なさとコストのバランスで認証パートナーに依頼したと公開しています。
ISO27001を取得する前は、「サイバー攻撃」という言葉をニュースなどで耳にすることはあっても、どこか他人事のように感じている部分がありました。セキュリティ対策については、会社として周知されていて、一応やるべきことはやっていたものの、言われた通りに手順をこなしているだけ、という雰囲気があったと思います。しかし、取得後は少しずつ意識が変わってきて、今では社内チャットや朝礼の場で、全国のニュースやIPA(情報処理推進機構)が発信する情報業務に関連しそうなことは自発的に共有する空気ができてきました。
本業の担当者の時間を取れず、マニュアルの整備や審査機関との調整を任せて取りたい会社に向いています。
グローバルセキュリティエキスパート(GSX)

| 運営会社 | グローバルセキュリティエキスパート株式会社(東京都港区、2000年設立。商号変更日を設立日として記載) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | 現状調査から審査までの11ステップで支援 (ISMS構築計画の策定、基本方針とフレームワークの策定、情報資産の洗い出し、リスクアセスメント、管理策の導入、内部監査 など) |
| 取得までの期間 | 取得対象範囲(全社か部門限定か)により変わる |
| 料金 | お問い合わせでご確認ください(個別に見積もり) |
GSXは、グローバルセキュリティエキスパート株式会社が運営するISO27001(ISMS)の認証取得支援サービスです。公式サイトは「ISO認証の取得はもちろん維持・更新審査、規格改定(27001:2022)にも対応します」と掲げています。業種・業界を問わない認証支援実績として挙げているのは、大手データセンター、大手通信事業者、大手金融業者の支援です。
サイバーセキュリティの対策を一括で支援する会社です。ISMSの取得支援のほかに、セキュリティアドバイザリー、CSIRT(社内でセキュリティの事故に対応するチーム)の構築運用支援、脆弱性診断、緊急対応サービスを提供しています。認証取得後の運用・保守の支援も要望に応じて行うと案内しています。
導入事例:株式会社電通マクロミルインサイト(マーケティングリサーチ、東京都中央区)
電通マクロミルインサイトは、リサーチャー100人以上が在籍し、年間約3,000件以上のプロジェクトを行うマーケティングリサーチ会社です。親会社のマクロミルが先行してISMSを取得し、グループ認証の拡大対象としてISMSを構築しました。経営管理部の3名が本業と兼務で事務局を務め、2024年3月に本格的なプロジェクトチームを立ち上げてから2025年4月の認証審査まで約1年をかけました。親会社と議論すべきポイントを専門家のセカンドオピニオンで明確にしながら、予定どおり認証を取得したと公開しています(掲載日の記載なし。本文に2025年4月の認証審査の記載)。
親会社がすでにISMSを取得していて、グループの認証範囲に加わる準備で専門家の助言を受けたい会社に合うかもしれません。
インターネットプライバシー研究所

| 運営会社 | 株式会社インターネットプライバシー研究所(東京都千代田区、1999年設立) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | 規程・手順書・記録様式など審査に必要な文書の整備を支援。申請手続きの作業代行のみの依頼には対応していないとFAQで案内 |
| 取得までの期間 | 通常8ヶ月程度(ISO27017は通常6ヶ月程度) |
| 料金 | お問い合わせでご確認ください(相談・見積もりは無料) |
インターネットプライバシー研究所は、株式会社インターネットプライバシー研究所が運営するISMS(ISO27001・ISO27017)の認証取得支援サービスです。公式サイトは「プライバシーとセキュリティの狭間に本当の課題がある」と掲げています。業界・企業規模を問わずに支援し、中小企業向けにはスモールスタート型の導入支援も可能という案内です。
1999年の創業以来、Pマークの取得支援で750社以上の実績があると公開しています。企業の抱える問題やリスクに共に向き合いながら改善を進める方針で、取得後の維持・改善支援、更新審査の対応、内部監査の代行にも対応しています。
導入事例:国内大手総合商社(情報通信、東証一部上場。事例掲載当時の表記)
依頼した会社は、グループ企業のIT基盤がすべて親会社に集約され、インターネット回線・電力・宅配水・保険などの販売事業を展開する会社でした。事業ごとにオペレーションが大きく異なるため、全社を認証の範囲にすると業務効率が下がると判断しました。情報システム基盤を対象にISMSを取得して、グループ全体のセキュリティの底上げを図ったと公開しています。リスクアセスメントにはISO 31000の考え方を採用した「課題ベースのリスクアセスメント」を実施し、審査機関から高く評価されたと公開しています(2023年9月25日掲載)。
グループの共通基盤など、適用範囲の決め方から相談したい会社に合うかもしれません。
ISOプロ

| 運営会社 | 株式会社ISOプロ(東京都新宿区。2016年に事業を開始し、2026年に法人を設立) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | 事務局型。契約後にコンサルタントがマニュアルの作成を始める。依頼した会社が行うのは「確認」「通常業務」「日程調整」「要所の対応」 |
| 取得までの期間 | 平均で7か月程度。最短事例は4ヶ月。6ヶ月以内の取得はスピードサポート(300,000円〜) |
| 料金 | ISO27001新規取得・運用サポート 月額40,000円〜(30名未満×複数年契約×新規取得の場合)。規模別は30名未満 月額50,000円〜、30名以上500名未満 75,000円〜、500名以上 100,000円〜(1規格あたり)。運用改善サポートは月額50,000円〜(文書・帳票のスリム化は別途料金) |
ISOプロは、株式会社ISOプロが運営するISO・Pマークの取得と運用の支援サービスです。公式サイトは「ISOプロは、貴社のISO事務局としてサポートに入ります」と掲げ、お客様の工数80%カット、100%合格保証を打ち出しています。取得できない場合の返金保証制度も用意するという案内です。
ISOの取得支援をツール型、代行型、指導型、事務局型の4つに分け、自社を事務局型と位置づけています。対応回数に規定はなく、交通費は実費です。審査同席サポートは1規格・1日あたり60,000円からのオプションで、審査登録料は取得審査で30万円〜100万円程度とFAQで案内しています。ISO27001を主に取得している業種としてITサービス業、運送業、廃棄物処理業を挙げています。
導入事例:オンウェーブ株式会社(人材紹介、東京都千代田区)
オンウェーブは、製薬業界向けの人材紹介を行う20名以下の会社です。コロナ禍で在宅勤務が求められ、ノートPCやスマホを持ち歩く機会が増えたことから、個人情報の管理だけでは足りないと考えてPマークではなくISO27001を選んだと公開しています。6社ほどに問い合わせて3社と打ち合わせをし、訪問回数の制限がなく説明が明確だったISOプロに依頼しました。
まだ取得してから半年ほどしか経っていないので、特段なにが変わったというのはありません。ただクライアントからのSDGs的なアンケートでは、取得に関する質問事項には堂々と回答できています。また社内的な話でいうと、ISO導入に併せてセキュリティやメディカル、サービスについての研修と試験を月1で実施するようになりました。今までは「まあいいか」と進めてしまっていたことも、セキュリティに影響が出そうな内容は率先して上司に相談して進めるようになりました。こういった従業員のセキュリティへの意識の高まりは、ISO取得の大きな効果だと思います。
担当者の理解度に合わせて資料をそろえてほしい、20名以下の会社に向いています。
レオンテクノロジー

| 運営会社 | 株式会社レオンテクノロジー(東京都豊島区、2005年設立。大阪、福岡、富山に営業所) |
|---|---|
| 文書づくりの任せ方 | ISMS認証の要件と現状とのギャップを明らかにし、ルールの策定や従業員トレーニングプログラムの設計を支援。専門知識やアドバイスを提供するサービス |
| 取得までの期間 | お問い合わせでご確認ください |
| 料金 | お問い合わせでご確認ください(対応内容や診断の範囲、期間により変動) |
レオンテクノロジーは、株式会社レオンテクノロジーが運営するセキュリティ診断とコンサルティングのサービスです。公式サイトは「最高峰の品質と安心を もっと手軽に。」と掲げ、ISMS認証取得支援では「お客様の独自の課題に焦点」「実用的なサポート」を打ち出しています。攻撃者の視点を持つセキュリティベンダーからアドバイスを受けたい会社向けという案内です。
脆弱性診断、ペネトレーションテスト(攻撃者と同じ手口で侵入できるかを試す検査)、フォレンジック調査(事故のあとに機器の記録を調べて原因を特定する調査)を提供する会社です。ISMSの取得支援のほかにアドバイザリー支援を用意しています。累計の診断件数は4,000件以上(2024年10月時点)と公開しています。
導入事例:株式会社Sparty(パーソナライズD2Cブランドの運営)
Spartyは、パーソナライズヘアケアなど3つのブランドを展開し、2022年2月時点の累計会員数が50万人以上の会社です。ISMSのツールを導入しても社内に知識がなく、具体的な手続きが分からない状態でした。ISMSの体制構築と自社サービスのセキュリティ強化を目的にアドバイザリー契約を結び、ISMSの更新を円滑に進めたと公開しています。
「レオンさんできますよ」と現場の担当者から話がでてくるほど!愚痴はでてきませんでしたね(笑)。ISMS体制の構築は自走することに不安がありましたが、コンサルタントの方がフットワーク軽く、手厚くきめ細やかな対応でした。ISMSの具体的な運用方法の提案、必要な情報の提供、その他のサポートなど、私たちの要望や課題に対して迅速に対応し、親身になってくれました。サービス内容にもともと含まれていなくても、関連するからと対応していただいた業務もあり、自由度が高く非常に好印象的でした。
自社サービスの脆弱性診断とあわせて、取得後の運用を相談できる相手がほしい会社に合うかもしれません。
ここで紹介した導入事例は、各社が公式サイトで公開している事例のうちの1つです。各社はほかの業種・規模の会社も支援しているので、気になる会社は公式サイトの事例ページもあわせてご覧ください。

7. ISMSコンサルのメリットと注意点
ISMSコンサルのメリットは、専門のコンサルタントと一緒に、文書づくりの範囲と取得までの順番を決められることです。頼んだ会社の声から見えるメリットと、契約前に決めておきたい注意点を整理しました。
ISMSコンサルのメリット
- 担当者が手を動かす時間を抑えられます。コンサルタントの質問に答えていくだけで書類が作られ、ほとんど任せる形で取得まで進んだと話す会社があります。
- 取得までの順番が明確になります。スケジュールを先回りして案内されたと話す会社や、面談した月に取り組みを始めて5か月後の月に認証を取得した会社があります。
- 社員が情報の扱いを自分で考えるようになります。取得後に社内チャットや朝礼で、公的機関が発信するセキュリティの情報を自発的に共有する空気ができた会社や、月1回の研修と試験を始めた会社があります。
- 取得後も運用の点検を頼めます。2か月に1回の定期打ち合わせで運用を点検してもらい、取得後も支援を続けている会社があります。
具体例は、6章「ISMSコンサルのおすすめ10選」の各社の事例にまとめています。
ISMSコンサルの注意点
ISMSコンサルを始めるときには、気をつける点や、思っていたのと違った、という場面も出てきます。編集部の立場から10社の公開情報と依頼の流れを見て、契約前に決めておかないと後で困る点を挙げます。
- 審査登録料はコンサル料と別に必要です。審査機関に払う費用は人数と事業所の数で変わるため、コンサル料と合わせた総額で予算を組むことが大事です。
- 台帳やリスク管理表は依頼した会社が作る契約があります。主要文書の原案をコンサル会社が作る契約でも、情報資産管理台帳やリスク管理表の作成は依頼した会社側の作業と案内している会社があるため、どの文書を誰が作るかを契約前に聞いておくと安心です。
- 契約期間と更新のルールは会社によって違います。最低契約期間が1年の会社や、契約期間20か月のあとに1か月単位で自動更新する会社があるため、契約の前に期間と更新の条件を確認する必要があります。
- 審査当日の体制は会社によって違います。コンサルタントが審査に立ち会う会社、参加しても説明や助言はできない会社、立ち会わない会社があるため、審査当日に誰が対応するかを契約前に聞いておくと安心です。
- 解約の予告期間、途中解約の費用、作った規程の権利は、契約書で確かめる必要があります。契約前に書面で聞いておくと安心です。
取得保証や追加費用なしの条件を確かめる
取得保証や全額返金の対象は、各社が受け取るコンサル料までで、審査機関に払う費用は別です。依頼した会社の都合で中断した場合や作業に協力しなかった場合は対象外になるのが共通で、中身は会社ごとに違います。「取得できなかった場合は全額返金」と明記する会社もあれば、「〇か月で取得を保証します」という確約はできないとFAQで案内する会社もありました。追加費用なしを掲げる会社でも、エリアによる交通費やオプションのツール費用は別と案内している例があるため、契約前に次の点を聞いておくと安心です。
ISMSコンサルの取得保証と追加費用を確かめるときの確認項目
- 返金の対象になる条件と、対象にならない条件を聞く
- 審査に落ちたときに再審査の費用を誰が負担するかを聞く
- 交通費、ツールの利用料、スピード取得のオプションが料金に含まれるかを聞く
8. ISMSコンサルを頼むときの流れ
ISMSの取得をコンサル会社に頼むときは、次の6段階で進みます。公開されている例では、取得までの期間は通常6〜8か月程度の案内が中心で、最短3.3か月の認証実績を公開している会社もあります。
- 目的と認証の範囲を決める:取引先から求められている認証と期限を確認し、全社で取るのか一部の部門や拠点で取るのかを決めます。
- コンサル会社に問い合わせて、見積もりを比べる:事業の内容、従業員数、拠点の数、取得したい時期を伝え、文書づくりをどこまで任せるかを同じ条件にして2〜3社の見積もりをそろえます。
- 体制とスケジュールを決めて、情報資産とリスクを洗い出す:社内の責任者と担当者を選任し、審査機関を選びます。自社が持つ情報を一覧にして、リスクを評価します。
- 規程を作り、社員教育をして運用を始める:情報セキュリティの方針と規程、手順書、台帳を作り、社員に教育します。作ったルールで実際に業務を回し、記録を残した状態で審査を迎えます。
- 内部監査とマネジメントレビューを行う:ルールどおりに運用できているかを社内で監査し、結果を経営層に報告して見直します。
- 審査機関の審査に対応して、認証を取得する:審査は第1段階と第2段階の2段階です。審査機関との契約は審査の4か月前までが推奨で、最短でも1か月前には必要という審査機関の案内があるため、契約の時期は早めに決めておく必要があります。指摘があった場合は是正の対応をして、認証の取得に進みます。
社内の規程がすでにある場合は、既存の規程をもとにルールを作るコースを用意している会社もあります。取得したい時期が決まっている場合は、問い合わせの段階で時期を伝えるのがおすすめです。
9. ISMSコンサルに関するよくある質問
ISMSはコンサルなしで自力で取得できますか
期限まで半年以上あれば、自力でも取得できます。編集部が調べた範囲では、自社の独力で取得することは可能と案内するコンサル会社やツール会社が複数あり、取得までの期間は半年〜10か月程度と案内する会社もありました。ただし、本来行わなくてもよい対策まで行って時間と労力を使う可能性があるとして、コンサルタントを付けることを勧める案内もあります。自力で取る場合も、審査機関に払う審査登録料と社内の担当者の時間は必要です。
ISMS取得のコンサル費用はいくらですか
30名未満の公開例で、月額35,000円〜50,000円(税別)か総額65.8万円(税込)からです。従業員数で区分する会社では月額75,000円からの区分もあり、審査機関に払う審査登録料は別に必要です。コンサル料と審査登録料を合わせた取得費用は、社員5名・1事業所の公開例で1,246,000円でした。
ISMSコンサルはどこがいいですか
従業員数と期限を伝え、任せる範囲・期間・総額の3点を同じ条件で比べて選びます。文書づくりをどこまで任せられるかは会社ごとに違い、半年以内の取得期間を公開している会社の最短は3.3か月です。自社と近い規模と業種の事例を公開している会社を2〜3社選び、同じ条件で見積もりを比べるのがおすすめです。
ISMSコンサルは何をしてくれますか
情報資産の洗い出しから取得後の運用までの6つの業務を支援します。6つは、情報資産の洗い出し、規程づくり、社員教育、内部監査、審査への対応、取得後の運用と更新です。文書づくりは、原案をコンサル会社が作る会社、ひな形をもとに依頼した会社が作って確認を受ける会社、クラウドのツールで自動作成する会社に分かれました。取得後の維持審査と更新審査に向けた運用支援は、年間38.5万円(税込)からの料金で続けられる会社もあります。
PマークとISMSはどちらを取ればいいですか
個人情報の認証を求められているならPマーク、ISO27001ならISMSです。Pマークを持つ会社がISMSを足す場合、公開されている料金では1規格 月額3.5万円が2規格で月額5.5万円になり、追加分は月額2万円(税別)の例があります。Pマークは日本国内の制度で適用範囲が法人単位、ISMSは適用範囲を部門や拠点に絞れます。
10. まとめ
ISMSコンサルは、情報資産の洗い出しから規程づくり、社員教育、内部監査、審査への対応までを専門の会社が支援するサービスです。頼み方は、主要文書の原案をコンサル会社が作る型、ひな形をもとに自社で作って助言を受ける型、ツールで文書を管理する型の3つに分かれます。公開されている料金では、30名未満の区分でコンサル料が月額35,000円〜50,000円(税別)または総額65.8万円(税込)からで、審査登録料は別に必要です。
コンサル会社を選ぶときは、文書づくりをどこまで任せるか、取引先の期限に間に合う期間か、審査登録料を含めた総額はいくらかの3つを先に整理しましょう。
自社と近い業種と規模の会社を支援した事例がある会社を2〜3社選び、同じ範囲と期間で見積もりを比べてみてください。
